見出し画像

「言われたことだけやる」という最強の処世術。

むくり。
桑原です。


本日のテーマは、
「言われたことだけやる」という最強の処世術。



よく耳にしませんか?


「言われたことだけやってたらダメだよ」


という言葉。


聞かないにしても、なんとなく、指示されたことをやるだけの人がなぜかマイナスな評価になっている。


「指示待ち人間」なんて言葉もネガティブなイメージで使われることが多い。


これは、一体、なんなのか。


改めて、よくよく考えると、
「言われたことだけをやる」って、
それはそれでとてつもないスキルだと思うのです。



綺麗事ではなくて、本当にそう思います。



昨今、これだけ「好きなことをやれ」「自由に生きろ」「挑戦しろ」などの言葉が飛び交っている中で、とにかく言われたことを愚直にやれることは、もはや才能であり、スキルです。


しかし、ある程度仕事ができるようになってくると、次の段階では自分で考え、自分で行動することを求められるようになります。


ほとんどの組織で、そうだと思います。
そうしなければ、組織も上に上がっていかないからです。


上司もさらに上にいく必要があり、そのためには、自分の分身としてマネジメントできる人材を見つけ、育てるしかありません。


私も言っていました。
求めていました。
なんなら、今でも求めるときがあります。


でも、最近、つくづく思います。


考えるのが得意な人もいれば、
考えないことが得意な人もいる、
と。


マネジメントする立場にいる者としては、不得意な人に不得意なことを押しつけすぎるよりも、その人の適正を見極め、その人が最高のパフォーマンスを発揮できる舞台を整えることが、実はコスパが良かったりします。


「役割が人を変える」という言葉もありますので、強引に舞台に上げてしまうという荒療治もアリです。
それで成功する場合もあります。



ただ、残念ながら組織を見渡して「考える人」がいないのであれば、方法は2つ。

①長い時間をかけて、じっくりじっくりと育てていくか
②時間がないのであれば、外部から引っ張ってくる



この2つです。


この「長い時間」というのが、それはもう、予想以上に長い時間がかかります。
そう思っていた方が良い。



自分の考えがそんなに変わらないように、相手の考えもそんなに変わることはありません。


待つのです。
人は育てるのではなく、育つものです。



これを我慢できないのが、上司であり、経営者です。



なぜなら、会社は「1年スパン」で動いているから。


決算という1年のスケジュールから、物事をみてしまう習性があるのです。


1年で変わる人もいれば、3年、5年かかる人もいる。



結構、ワガママで、我慢できないのは上司だったりします。


言われたことをやらなければ物足りず、
言われないことをやれば抑えようとする。



そりゃそうかもしれませんが、そこにあるのは、メンバーの「役割」の違いだけ。


『天才を殺す凡人』という本にもありましたが、ゼロイチが得意な人もいれば、1→10にするのが得意な人もいる。
または、10あるものを100にも1000にもできる人もいたり・・・。


自分がなんとなくこの役割や特性を理解していても、本来の自分の強みが活かせない生き方を要求されることも、大いにある。


しかし、ここで改めて言いたいのは、
「言われたことだけやる」とは、短所にみえるだけで、短所ではないということ。


たとえば、多くの企業の採用ページに書かれている「求める人材像」では、「素直な人」と書かれています。


これは、綺麗な言い方をしていますが、話を聞いていくと、結局は「忠実な人」を求めている企業も多い。


極端な話、犬のように、ワンワン吠えて従えるかどうか。


そんなイメージです。


でも、私はこの犬のような働き方は、生きていく上では悪くないと思っています。


数多く存在する生き物の中で、犬がこれまで生存してきたのは、彼らなりに可愛がられる処世術をもっていたこともあります。


ちなみに、起業した私が仕事を請け負う時のスタンスは、
まさにこの「犬になる覚悟」を持てるかどうかです。


起業=自由なイメージもありますが、実際はそんなことはなくて、組織の中で働いていた以上に、クライアントに対して、ボスに対して忠実さを求められることも多いのです。


社内でいえば自分がトップになったとしても、ファイナルジャッジは自分が下すという重みがありますし、自分のボスが社内の上司だったものが、社外のクライアント、取引先、株主、ステークホルダーに変わるだけです。


そう思えば、我々はどこまでいっても、犬なのかもしれません。


さらに、少し昔の労働観でいう「企業は社会のもの」と考えると、自分の主人は社会全体だとも考えることはできます。



ちょっと色々と話は散らかりましたが、
実は「言われたことだけやる」ことが苦手な人も多いのです。


私も若い頃はよく上司に噛み付いていました。

いま思えば、本当に失礼な奴でした。

つい、自分の「我」を通そうとしてしまうのです。


そうやって、何か言われるとすぐに反抗する人も多いので、昨今、経営者も上司も大変といえば大変です。


そんな中に、とにかく言われたことを愚直にやってくれる人がいたら、それはもう、それだけでボスは嬉しいはずです。


労働者の立場が強い現代において、実は「言われたことだけやる」という才能が市場価値が高まってくるのではないでしょうか。


「ロボットに使われちゃうよー」と不安に思うなら、スキルとセンスを磨いて、使われない働き方を実践していけばいい。
もしくは、ボスがロボットに変わるだけで、それはそれでうまく生き抜いていったり・・・。




先のことは分かりませんが、とにかく、個人としては短所だと責められるものの、見方によってはそんなに悪くないし、そんな部下がいる上司の方は、手間暇をかけてじっくりと育てる忍耐がいるのかもしれません。


「言われたことだけやる」は、最強の処世術。


ぜひ、自信をもって、堂々と、言われたことだけやっていきましょう。



(プロフィール)
株式会社劇団 代表取締役 CEO | 株式会社i-Join 取締役|起業家|オンライン飲み会「ボッチのボッチによるボッチのためのボッチ会」運営|毎朝むくりと陽気な仲間が集まる「むくり教」教祖らしい|人生の舞台をプロデュース|劇的な結果を出す集団”劇団”|経営コンサルタント|カウンセラー|山口在住福岡生まれ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?