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ファジアーノ岡山の試合を2試合観戦した感想【フォア日記07】

レノファが次節対戦するファジアーノ岡山の第2節と第3節の試合を視聴したので、その感想を書いていこうと思います。


岡山のボール保持

岡山は第2節で金沢、第3節で相模原と対戦しました。金沢戦は序盤、相手を押し込むも得点には至らず、0-1で敗戦となりました。相模原戦は後半にチャンスを多く作ったものの0-0での引き分けとなりました。

2試合ともにチャンスシーンは作っており、金沢戦はシュート12本、相模原戦はシュート17本を放ちました。しかし、得点までは至っていないのが直近2試合の状況です。

岡山の試合を見て最も強く感じたことは「速さ」でした。奪ったボールを即前線へ送るというわけでもないのですが、ゴールへ直線的な速さを感じました(このニュアンスを伝えるのが難しい・・・)。

奪ったボールを即前線へ送るわけでもないという見解は、ビルドアップを行う姿勢が見られるところからきています。奪ったら、長いボールで陣地を取ろうという感じではありません。CBは開いてボールを受けるポジションを取り、SBが大外の高い位置を取ります。CHは時よりサイドに下りるか、内側でCBからのパスを受けるポジションを取ります。

そして前線の4人(両SHと2トップ)のポジションが岡山らしさだと思うのですが、イメージとしては密集に近いです。かなり流動的に相手のDFの間にポジションを取ります。その際、FWがハーフスペースに流れたり、左SHの上門が右のハーフスペースあたりに顔を出したりもします。

岡山の攻撃の最終局面のポイントは、近い距離でワンタッチだと思います。密集を生かし、ワンタッチパスをつないでいくことによって相手のディフェンスラインを破壊しようとしているのではないでしょうか。この前線の4人の立ち位置とプレー選択が「速さ」の正体だと解釈しています。

金沢戦の立ち上がり15分ぐらいはそれが存分に出ていました。非常に印象的だったのでそれが強く残っています。

ただ、速さ故なのかゴール前でパスが少しずれたりしてミスになるというシーンは少なくない印象です。その辺りの正確性を上げることが速さを上げる近道だと思うので、今後の伸び代と言えるでしょうか。

個人で言うと、左SBの徳元はキープレーヤーの1人だと思います。彼1人で相手のプレスを交わして前進できてしまったりもするので、その辺りは注意したいです。


岡山のボール非保持

4-4-2で構えてそこから前に出るという形で、特にこれと言った特徴を読み取ることはできませんでした。個々の選手を挙げると白井の運動量など目に留まるところはもちろんあるのですが、全体として見たときは比較的オーソドックスな形なのではないかと感じました。

1つ気になったところを挙げるとすると、自陣で構えている際のボールサイドとは逆のSHでしょうか。これも岡山特有のという話ではなく4-4-2で守るチームのあるあるかもしれないのですが、ボールサイドと逆のCHとSHの間のスペースは気になりました。

奪った後のことを考えて攻め残り気味にしたいのではないかと感じましたが、ボール保持側からすると活用できそうなスペースがありました。

例えば、相模原戦の72分〜73分のシーンで相手IH平松への対応は、気になりました。特に上門はもう少しできることがあるかなと思いました。


レノファの戦い方の展望

岡山はシーズンが開幕して栃木・金沢・相模原と試合を行いました。栃木戦は確認していないのですが、3試合ともボール保持にそれほどこだわりを持っていないチームの対戦だったと言えるでしょう。岡山視点に立つと、山口はこれまでの3チームに比べるとボール保持寄りのチームだと言えるはずです。

そう考えると、岡山としては初めてボール保持をしたいチームとの対戦になります。ですから、今年の岡山が山口に対してどのように挑んでくるのかというイメージがなかなかしにくいのです。

先ほど、非保持の話で特徴を掴むことができなかったと言及したと思うのですが、その理由もこの辺りにあるのではないかと感じています。

結論、注目したいポイントは岡山のスタンスになります。どこからプレスをかけてくるのか、ボール保持はどのようなバランスで行なってくるのかという点です。未知な点があると思うので、山口の準備と岡山の出方、それに対する山口の対応に注目すると、より楽しめるのではないかと思います。


岡山は開幕戦では勝利をしたもののホームでは2試合勝ち無しに終わりました。山口は今シーズン勝利がありません。お互いに勝ちたい試合であることは間違いありませんので、激しい戦いを期待したいと思います。


*文中敬称略

*金沢戦のハイライトはこちら

*相模原戦のハイライトはこちら


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