『科学的な適職』という本
転職と適職
転職してもうすぐ2年になる。
大学を卒業して新卒で入社して、49歳で退職した。
前職は150人以上社員のいる中小企業であったが、いまは10名にも満たない社員。
東京の会社だが、私が在籍しているのは大阪オフィス。
で、大阪オフィスは私ひとり。
前職は、辞めたい一心で辞めた。
手に職があるわけではない。
自分のできることは、何もない。
永く詰めていたので、それなりにある業界には詳しかったのと、知合いが多かっただけ。
自分に向いているとかは関係なかった。
仕事が自分に適しているか、そんなこともよくわからないのが実情。
で、この『科学的な適職』という本。
前回も少し書いた、鈴木祐の著作。
鈴木祐の本は、何冊か読んでいるが、いつも文献(データ)の量がすごい。
だから説得力がすごい。
巻末のデータ(多くは英語の論文である)を見るだけで「恐れ入りました」という気分になる。
この本を読んでから転職したら、また違ったかもしれない。
職業選択の七つの大罪
まず、職業を選ぶときによく言われる以下のことを「七つの大罪」として否定する。
① 好きを仕事にする
② 給料の多さ
③ 業界の職種
④ 仕事の楽さ
⑤ 性格テスト
⑥ 直感
⑦ 適性に合った仕事
それぞれ根拠を出して、いかに間違っているか、バイアスのかかった思考なのかで、論破していく。
そして、『真の天職は「なんとなくやっていたら楽しくなってきた」から見つかる』に納得する。
心理学では「グロウス・パッション」と言われる。
好きなことではないけれど、自分では自覚していないけれど、この仕事はストレスなくできると気づくことがある。
まわりは嫌がっているけれど、自分はそれほどでもないなとか。
それって才能なのではないかと思う。
才能って自分では気づかないこともあるなと。
適職とは「幸福が最大化される仕事」
業種や職種で幸福度は決まらない。
そこで本書では、どういう仕事が幸福度があがるかを「7つの徳目」として、挙げている。
まず、「自由」が挙げられる。
「自由」というのは「時間」と「裁量」を決めることができることである。
さらに「自由度」が小さい人は、体を壊しやすいというデータがある。
「自由」であるかは、仕事の幸福を決める根本的な要素である。
徳目は、「自由」「達成」「焦点」、、、、と7項目続く。
そろそろ転職を考えるなら、読んでおいて損はない。
理屈だけでなく、ワークもある。
適職を選ぶならどこを見るかがよくわかる。
転職を考えなくても、いまの仕事の環境がつらく感じているなら、ワークを試すのもいい。
何がいまの自分に合っていないかが理解できる。
2024.05.08-GO1
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