アナリスト目線で決算書の穴を見抜く

こんにちは!ヤマグチです!
今回は前回書いた、財務諸表のポイントをアナリスト目線でさらに深堀る内容になります!

ではさっそく行きましょう!

決算短信の表紙で見るポイント

見るポイントを8つ紹介します

①会計処理方法の変更はないか
②営業CFはコンスタントに伸びているか
③投資CFは営業CFの範囲内か
④営業CFは営業利益の60%~120%に収まっているか
⑤ROAは伸びているか
⑥売上高、営業利益、経常利益はバランスよく伸びているか
⑦営業利益と営業CF]の伸びのバランスは適当か
⑧来期の業績予想は合理的な数字か

これらを順番に解説します

①会計処理方法の変更はないか

これは決算短信の表紙に記載されている
会計方法が前期と異なると単純比較するのが難しくなるから注意

②営業CFはコンスタントに伸びているか

前期比でどれくらいのびているのかチェック

③投資CFは営業CFの範囲内か

営業CFよりも投資CFが大きくなっていたら注意

④営業CFは営業利益の60%~120%に収まっているか

営業利益÷営業CF×100=60~120%になれば健全ライン

⑤ROAは伸びているか

当期純利益÷総資産×100=ROA%
ROAが増えていれば当期純利益が増えている又は総資産が減っていることが考えられる。逆もしかり

⑥売上高、営業利益、経常利益はバランスよく伸びているか

各項目を前期と当期で見比べてみて、伸び率が大きく違わないかチェック
通常伸びている会社だと、売上高が上がると、営業利益、経常利益は売上高以上に伸びることがほとんど。(固定費、販管費は一定なことが多いから)

⑦営業利益と営業CFの伸びのバランスは適当か

売掛金なども考慮して伸び率が大きく違えば注意。営業CFは嘘をつけないので営業利益に何かしら手を付けくわえられたということがわかる

⑧来期の業績予想は合理的な数字か

ここは業界によって業績の伸び率がことなるので、同業他社を引き合いに出して今期と来期の伸び率比べるとわかりやすい。


決算短信の経営成績および財政状態を見るポイント


①自社にとって都合の悪いことに言及しているか
②増収増益を自慢してないか
③新規事業を計画しているか。しているとすれば既存事業のノウハウを生かせる事業か
④具体的な数字が載っているか

①自社にとって都合の悪いことに言及しているか

マイナス要素になり得ることをチェックしまくる
→そのことについて具体的な理由を提示できていればOK。逆に抽象的な表現や数字を使えていない場合は注意

②増収増益を自慢してないか

決算では儲かりすぎても税金を抑えるためだったり、儲かってないとき成長を演出するような印象操作をしてくる企業もあるので注意

③新規事業を計画しているか。しているとすれば既存事業のノウハウを生かせる事業か

本業でちゃんと稼げているならわざわざ新しい事業モデルを構築する必要がないので、既存事業が行き詰っている可能性が高い。
ですが既存事業を生かせるビジネスモデルなら事業拡大を狙ってやっていると考えられる。

④具体的な数字が載っているか

先ほどの新規事業をやる場合、具体的なビジネスモデルを数字や固有名詞がでていれば構築できていると考えられる。逆に明記されていなったらあまり構想は練られていないと考えられる。

最後に

アナリスト目線での決算短信の読み取り方になります。
基本的には前期比と当期で見比べて、違いの有無で企業の良し悪しを図ります。
次回は会計士目線での解説をしたいと思います!ではまた!

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