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高血圧の原因とは Part2

『高血圧症の塩原因説』に疑問をいただいた研究者のひとりが、高血圧研究の世界的権威であり米国心臓学界より高血圧学界の最高賞といわれるチバ賞を受賞された、前出の元・名古屋市立大学教授の青木久三先生が追試を行われました。

青木先生はメーネリーのマウス実験を受け、下記の追試実験を行いました。まず既に高血圧症になったネズミを4つのグループにわけ、最初の3つのグループには3分の1の低塩分食、通常塩分食、10倍高塩分食を与えました。これらの3つのグループの飲み水は真水です。残りの1グループのネズミには10倍の高塩分食と塩分1%の飲み水を与えました。

この4つのグループを30週に渡って血圧、体重、発育、むくみ等を観察しました。

青木先生はもし塩が高血圧症の原因とするならば、低塩分食のネズミは高血圧が治り、高塩分食のネズミは悪化すると仮説を立てました。

結果
最初の3つのグループには血圧には変化はありませんでした。残りのメーネリーの実験に相当するグループは血圧が上昇し、やがて死んでしまいました。ネズミの死亡原因は、高血圧ではなく食塩排泄が困難となり体液調整が悪化したと青木先生は述べています。

結論
①遺伝性の高血圧のネズミには、食塩摂取と血圧には関係がない。

②高塩分食でも水を十分に飲み、排尿できる能力があれば血圧は上がらない。

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