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【子育て】小1の息子の夏休みの宿題がハードル高過ぎた結果

だいぶ前の事になるが、
小1の息子さんの夏休みの宿題が入った
封筒の中に原稿用紙が2枚入っていた


マス目の小さい400字詰めの原稿用紙が2枚

繰り返して言うが、小1の夏休みの宿題だ

この原稿用紙に作文を書き
コンクールに応募するという
その応募要項が3枚

わたしは『は??書ける分けないじゃん』
と瞬時に思った

たまたま、夏休みに入るときに
個人面談があったので先生に訊ねた

『作文の宿題がありますけど
 コンクールへの応募は任意ですか?』

『全員参加です』

『それは強制ということですか?』

『はい』

『では、学校で作文を書く練習は
 しているんですね?
 この原稿用紙は、マス目が小さいですが
 実際に原稿用紙を使って文字を書く
 練習もしたりしているんですか?』

『ほとんど、していません』

はぁ〜?無理じゃん
小さい文字を書く練習すらしていないのに
800字の作文を書く文章力なんて
あるわけないじゃん
それなのに強制??

しかたがないので、3つの課題のうち
一番簡単そうな読書感想文を選択

普通に、息子さんに書かせたら
2行ぐらいで終わってしまう。。。。。
かくなるうえはアレだ
伝説の『ささやき記者会見』方法しか
このハードルの高過ぎな宿題を
乗り切る方法は他にない(と思う)

読書が苦手な息子さんが選んだのが
オランウータンの写真付絵本(?)

絵本がいいのかわからないが
募集要項には、何の本でもかまわないと
あったので良しとする

そこから、必死に読書感想文を考える日々
いかに子どもらしい文書
息子さんらしい感想にするか

既に、大人なお母さんには難しい
まず、説明臭さを抜かなくては、、、
難しい接続詞は辞めよう

などなど数日かかって考えた文章を構成

さっそく〝ささやき大作戦〟を実行するものの
数行書いただけで飽きる息子さん

そして、せっかく考えに考えた文章に
ケチをつけるw

なんだかんだで延べ4日間かけて
書き上げた大作

このほんでは、オランウータンのあかちゃんが
もりでせいちょうしていくようすが
かかれています。
ぼくが、このほんをえらんだのは
オランウータンがきになるからです。
パパにかってもらった「さるのわくせい」に
でてくるオランウータンが
かっこよかったからです。
このほんには、すまとらとうのもりで、
なかよくくらすおかあさんとあかちゃんの
ようすをうつしたたくさんのしゃしんも
のっています。
オランウータンは、きのうえでくらしています。
あかちゃんは、たかいきからおちないように
おかあさんにしっかりつかまっています。
あかちゃんが、ひとりできのぼりが
できるようになっても、
おかあさんは、そばでみまもります。
オランウータンは、むれをつくらない
めずらしいさるです。
おかあさんとあかちゃんは、
2とうだけでせいかつします。
もりをたんけんしたり、いっしょにあそんで
いっしょにねるときもいつもいっしょです。
ぼくは、このほんをよんでいて
ちょっとかなしくなりました。
オランウータンのこどもは、5さいになると
おかあさんとわかれないといけないからです。
ぼくよりとししたなのに、
おかあさんとはなれるのは、かわいそうです。
オランウータンは、
6才でおとなになるそうです。
おとなでもおかあさんとわかれて
ひとりになるのは、さみしいです。
でも、ほんでは、もりでばったり
おかあさんとまたあえていっしょにすごすことも
あるとかいてあったので、あんしんしました。
ちゃんとあえるといいなとおもいました。

〝ささやき大作戦〟とはいえ
これだけの文字数を書いたのは
えらいなと改めて思います

当時は、漢字はもちろん
カタカナも習っていなかったのだから
個人的にひらがなばかりだと読みにくいので
有無をいわせずオランウータンは
カタカナで書かせた

最初は、〝オランウータンが好き〟と
書くようにいったのですが
〝好き〟と書くと学校でバカにされると
息子さんに猛反対され
ちょっとだけ寂しい気分になった母
お年頃とか成長した証なのかもしれないけど
好きなものを好きと言えないのは
あまりいいことじゃないなと個人的には思う

わたしの中で〝肝〟だと思った
〝悲しくなった〟という
本人の感想を書くのも最初は嫌がったが
感想文に感想を書かないのは
感想文じゃないと説得

〝ぼくよりとししたなのに
 おかあさんとはなれるのはかわいそうです〟
という発想と言うか感性がたまらなく
愛おしくって好きだなぁと思ってしまう

大人である私は、
どこかで動物は大人になると独り立ちをする
人間よりも早く大人になるという

固定概念があるので
年数的に考えて可哀想と言う発想には
なかなかならないので、すごく新鮮に感じた

〝ぼくは、このほんをよんでいて
 ちょっとかなしくなった〟
というのを転調に使うために
オランウータンは群れを作らず
おかあさんとこどもがいかに密接に
仲良くくらしているかを強調しつつ
文字数を稼ぐと言うあざとさは大人的だけど

〝もりをたんけんしたり〟という言葉は
息子さんから自発的なもので、

結果

〝もりをたんけんしたり、いっしょにあそんで
いっしょにねるときもいつもいっしょです。〟

とちょっと謎な文章になったけど
子どもらしくて好きw

実際に、オランウータンは
あまり食料のない樹上生活で
どの時期にどこに行けばどの実が
食べれるかなどを
母子で探検しながら伝えて行くために
動物としては異例なほど長い子育て期間が
あると言われている

ハードルの高い夏休みの宿題だったけど
共作して、息子さんの好きなものや
今の感性などを文字にできて
良かったなぁと思う

うちもほぼ母子ふたりなので自分を投影して
ちょっと悲しくなっちゃったのかなと
思ったりして。。。。。

オランウータンのお母さんのように
一緒にいられる期間に
ちゃんと一人で生きていける力をつける事が
できるかしら。。。。

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