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私が「私文」を選んだ理由#1

私立文系、略して私文。

大学受験で私立型の入試に絞って勉強している人たちを私文組なんて呼んだりしますよね。

私の通っていた高校は進学校と呼ばれるある程度偏差値の高い学校だったので、「私文は負け組だ。逃げだ」というように見られる節がありました。

それでも私は国公立文系ではなく私立文系を選びました。ただ単に数学をやりたくないという理由ではありません。(国公立の受験は文系でも数学や理科をやる必要があります)

私文には私文なりの理由が、強みがあると思ったのです。


私文の強みってなんだ?

まず、国公立文系と私立文系の大きな違い。
ざっくりと二つあります。


まず一つ目に、理数系の勉強の必要の有無。

国公立の場合は二次試験で数学を使ったりするのでかなりその対策が大変です。数学に苦手意識があるとかなり苦戦するでしょう。

私立の場合は英語、国語、社会科(多くの場合歴史)しか使いません。センター(もう終わってしまいましたが…)を受けるときもその三教科だけでよいのです。


二つ目はテストの解答の仕方です。

多くの私立大学の入試問題が選択問題、穴埋めなどの単語を答えるものが主なのに対して、国公立は論述形式、つまり文章で答えるものが主流です。

※私は関東の人間で、周りの環境的に私立=早慶上智・MARCH、国公立=東大京大一橋東工大筑波‥といった認識です。例外はあるかもしれないので志望校の問題形式は早めに確認することをお勧めします。

つまり、勉強の仕方が圧倒的に違うわけですね。

歴史の勉強の仕方が一番わかりやすいと思いますが、私立第一志望の場合はとにかく知識をつめこんでつめこんで博士みたいになるわけです。国公立だと知識も当然最低限MARCHレベルくらいは詰めるでしょうが、それ以上に大切なのが論述の対策です。

例えば、「大政奉還」というテーマで問題を作るとして、

私立型だと「大政奉還が行われたときの徳川将軍は誰?」のような問題になりますが、

国公立型の場合は「なぜ幕府は大政奉還に至ったのか、当時の雄藩の動きに注目して100字程度で論じなさい」という具合になるのです。(問題は適当です)

だいぶ違いますよね。一見すると知識を詰めさすればいい私立型のほうが楽に思えますが、早慶を視野に入れた場合はそう簡単にはいきません。

さっきの問題を早慶レベルにすると、

「大政奉還を実行するよう徳川慶喜に進言した土佐藩前藩主は誰?」

といった感じになります。

どうです?難しくないですか?

どちらが良いかは本当にその人によりますね。覚えるのが苦手な私文だったので、それはもう必死に脳に叩き込んでましたね。

ここまでだらだらと国公立文系と私立文系の違いを語ってきたわけですが、結局のところ私文の強みはなんですかっていう話です。


この二つの違いを踏まえて、私が思う強みは、

科目数が少ないから心に余裕をもって勉強できる。

英語、国語、社会のどれかがずば抜けてできる人は無双できる可能性がある。

知識さえ詰めまくればなんやかんや耐える可能性が高い。

です。


①と③はなんとなくわかると思うので、②について少し詳しく説明しますね。

みなさん、「傾斜配点」という言葉をご存知でしょうか。

簡単に言うと、全ての科目の配点を一定にするのではなく、ある教科に得点の比重をかけて、その教科が得意な人を選ぼうとする大学側の戦略、という感じです。


例えば、100点満点を英国社の三教科で分け合うとき、

文学部は 国:英:社=50:25:25

国際学部は 国:英:社=25:50:25

社会学部は 国:英:社=25:25:50

のように、その学部に特有の教科に比重を重くするわけです。※学部と配点は適当です


私は英語が苦手という私文にとって致命的な人間でしたが、国語と社会(日本史)が得意だったので、そこに比重を重くしている文学部系をたくさん受けた結果、見事に無双することとなりました。

もともと文学部系に行きたかったので、私の場合は本当にラッキーでしたね。

国公立も傾斜配点があったりしますが、科目数が多いため、どの科目もある程度はできていないといけないという感じがします。(※主観です)

それに比べれば、私文は得意な科目での一点突破が狙えるので、ハマる人にはハマる受験スタイルではないでしょうか。


さて、長くなってきてしまいましたね。

まだまだ語り足りないので続きは次回にしましょう。

「私が『私文』を選んだ理由#2」もぜひ見に来てくださいね。

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