ひよこのコンサート🐥

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ひよこのコンサート曲目紹介 その⑤

Wind Quintet No.1 / Jean Françaix 作曲者のジャン・フランセは音楽一家の子として1912年に生まれ、弱冠6歳にして作曲を始めた。 彼の作品はどの曲に至っても生気に満ち溢れ、多方面の音楽ジャンルを取り入れた、多彩で様々な質感の音楽が同席している。 この木管五重奏第一番も例外ではなく、全編を通して予想もつかない展開が演奏されていく。 第1楽章の序奏はファゴットとクラリネットのひょうきんな伴奏とともに、ホルンのゆったりとしたフレーズで始まる。序奏

    • ひよこのコンサート曲目紹介 その④

      5Pieces en Trio / Jacques Ibert ジャック・イベール(1890〜1962)はフランス人作曲家で、特に木管楽器奏者は親しみのある作曲家であろう。 トリオダンシュ(オーボエ,クラリネット,ファゴット)のためのこの作品は、同編成の曲の中でもとりわけ有名である。5曲とも短い曲となっているが、どの曲にもイベール特有のヨーロッパの国々の音楽を混ぜたような曲調が前面に出ている。また楽譜には事細かくアーティキュレーションなどが書かれており、そこから生まれる色彩

      • ひよこのコンサート曲紹介 その③

        Three Shanties Op.4 / Malcom Arnold マルコム・アーノルドは近代イギリスを代表する作曲家の一人で、作曲家になる以前はトランペット奏者で、ロンドン・フィルハーモニーの主席奏者を務めました。そのため、アーノルドの金管楽器への教則本や、金管五重奏の作品が金管楽器奏者はアーノルドと聞いて思いつく方が多いと思いますが、しかし、交響曲、管弦楽曲、吹奏楽曲を作曲しているほか、映画音楽なども作曲しており、現在の演奏機会は多くはないですが、ほとんどすべてのジ

        • ひよこのコンサート曲目紹介 その②

          Humoreske / Alexander von Zemlinsky オーストリアの作曲家、アレクサンダー・ツェムリンスキー(1871〜1942)が68歳の時に作曲した曲。ユーモレスクは日本語で「泣き笑い」と表現され、その名の通り、少し滑稽で気まぐれなのが特徴です。軽快で明るく、主題や同じ音型が繰り返し出てくる為、とても聴きやすいと思います。 各楽器がリレーのようにソロを繋げて行く場面にも注目していただけたらと思います。(久田) 先日、練習の様子をちょこっとだけ動画で見

        ひよこのコンサート曲目紹介 その⑤

          ひよこのコンサート曲目紹介 その①

          Wind Quintet Op.124 / Giulio Briccialdi ジュリオ・ブリッチャルディ(1818年~1881年)は、19世紀イタリアで最も尊敬されたフルート奏者の一人で、「フルートのパガニーニ」と呼ばれるほどの超絶技巧を誇っていたとも言われています。演奏活動を行いながらフルートのための作品を数多く書き上げ、楽器の改良にも貢献しました。 今回演奏する木管五重奏曲は、ブリッチャルディが57歳の時に作曲した曲です。あまり複雑な和音や構成になっておらず、シンプル

          ひよこのコンサート曲目紹介 その①