行動すれば、中条あやみちゃんと付き合える可能性はゼロではなくなる

俺はアラサーで、実家暮らしで、彼女いない。東京での就活に敗れ、祖父の勧めで事務系の職種に就いた。地元が嫌で東京の大学に行ったのに、卒業後に戻ってきて、地元の人間と仕事をしている。

入社2年目までは、「俺はまだ染まるもんか」と強い意志を持って過ごしていた。痛い奴だった。同期が「今年の新人は〇〇が良いよなあ」と言ったら、俺は早口で「俺はマスコミ受けてたから、サイバーエージェントとかキー局のアナウンサー志望の女の子レベルじゃないと反応しないわ」と返す。この業界にいるのは仕方なくで、もともとクリエイティブ系を志望していたんだと強がっていた。

ここ最近ではどうか。どうやら就活時代に抱いていた「みんなの心を攪拌させるものを創りたい」という即席の夢はほとんど失いかけている。当時から説得力がない夢だと思っていた。同人サークルや放送研究会みたいなところに所属してなにかを創るという情熱はなく、俺はただ単純にコンテンツを消費してシコって寝るだけの学生だったから。今はある程度の社会人経験を積んで、自分自身を客観的に見れているつもりだ。そう、俺はシコり猿で、誰かに伝えたい信念というかテーマなんてものはない。そんな人間は創作する資格はないんだよね。

しかし、今の仕事を出鱈目にこなして低い安定を維持したまま生きるぞ、と決心したわけでもないから厄介なんですわ。この場所を離れて人間関係・環境をリセットすれば、このセピア色の人生が少しはマシになるのでないかとずっと考えてしまっている。俺が約30年生きてきて発見した事実がある。アクションを起こさないと物語は始まらないってことだ。夜中にプールに忍びこまなかったら浅羽は伊里野に出会えなかったし、暴漢に絡まれてるエルメスを助けなかったら電車男は・・・ってな感じで、行動すれば物語が始まる。もちろん現実の世界でもそうだ。最近の例だと、俺の同期♀は必死に婚活をして、ついに理想の相手を見つけて結婚した。

このとおり行動が大事だってのは理解している。けれども、行動すれば良い方向に行くとは限らないってのが足枷となり、身動きできないのが実情なんだよなあ。だからこそ、行動する前にきちんと考える必要がある。自分の人生において、それは本当に必要な行動なのか。なんとなく気分で決めていないか。よし、自分の中に行動を審議する第三者を雇ってみよう。


「「「お主はなぜ転職をしたいのだ?なぜ地元から離れたいのだ?安定を捨ててまでやりたいことなのか?」」」


俺「正直言うとこの場所を離れたいのは、親・友人が近くにいない場所でティンダーやれるし、風俗も気軽に行けるからです!!!」


「「「ホッホッホッ こんなこと言ってるアラサーは久しぶりじゃ。よかろう。今の仕事を辞めて転出するが良い」」」


俺「ありがとう・・」(だめだこりゃ)

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