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精神障害者保健福祉手帳の申請について

今回は、精神障害者保健福祉手帳について記していきます。

精神障害者保健福祉手帳とは

精神障害者保健福祉手帳は、
精神障害者の自立と社会参加を図るために、
作られた制度です。
これにより、さまざまな支援を受けることができます。

メリットとデメリット

持つことのメリットとしては、税金の控除減免、公共交通機関の割引、
上下水道料金の割引などの支援策があることでしょうか。

デメリットとしては、とくに無いように感じます。
手帳を持っているからといって、
必ず掲示しなければならないことはないですので、
見せたくなければ見せなければ良いです。
言う必要もありません。

メリットの支援策も申請しないと使えませんので、
必要なければ申請しなければ良いだけです。
手帳を持っているからすべて自動的に適用されるということはありません。

あえてデメリットとしてあげるならば、
手帳を持つことで社会から障害者として認定される
という意識が強くなることでしょうか。
障害者の証明書みたいなイメージに捉えてしまうと、
自分が苦しくなることもありますので、
ただの行政サービスを受けるための書類のひとつ程度に
認識しておくのが、気分的には楽かもしれません。

対象者

対象者は、精神障害により、長期にわたり日常生活または社会生活への
制約がある者とされています。
対象となる精神疾患は、すべてのものが該当します。

ただし、知的障害があって、
精神障害がない者については、
療育手帳制度の対象となり、
精神障害者保健福祉手帳の対象になりません。

等級

精神障害者保健福祉手帳の等級は、3種あります。

1級:精神障害であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

2級:精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

3級:精神障害であって、日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの

受けることができるサービス

全国で受けられるサービス
・NHK受信料の減免
・所得税、住民税、相続税の控除
・自動車税・自動車取得税の軽減(1級のみ)
・生活福祉資金の貸付
・手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウント
・障害者職場適応訓練の実施

地域や事業者ごとに受けられるサービス
・鉄道、バス、タクシー等の運賃割引
・携帯電話料金の割引
・上下水道料金の割引
・心身障害者医療費助成
・公共施設の入場料等の割引
・福祉手当
・通所交通費の助成
・軽自動車税の減免
・公営住宅の優先入居

有効期限

手帳の有効期限は、
交付日から2年が経過する日の属する月の末日となっています。
2年ごとに診断書または年金証書等の写しを添えて、
更新の手続きを行う必要があります。

申請に必要な書類

申請に必要な書類は、下記のものがあげられます。
・申請書
・精神障害者保健福祉手帳用診断書
・顔写真
・マイナンバーカード
・本人確認書類
・認印

申請の方法

精神障害者保健福祉手帳の申請は、
お住いの市区町村の障害福祉担当部署に行います。
事前に電話などで相談し、必要な書類などを確認しましょう。

自治体によっては、郵送申請ができることもあります。

交付までには、2~3ヶ月ほどかかることが多いです。

まとめ

精神障害者保健福祉手帳は、
さまざまなサービスを受けることができる書類のひとつです。
有効期限は2年間で、サービスを受け続けるには更新が必要です。

申請が面倒だからといって申請しないのはお金がもったいないです。
多少の手間で交通費が安くなったりしますので、
診断書発行にかかる費用ももとは取れると思います。

どうしても嫌だと場合でなければ、申請してみてはいかがでしょうか。

河野羊

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