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【アーメン・アンド・ア・ウーマン】

 2021年1月3日、アメリカ合衆国連邦議会(第117議会)において、民主党のエマニュエル・クリーバー議員が「祈りの言葉」の最後に付け加えた言葉。
 もちろん通常は「アーメン」とだけつけるべきもの。

 キリスト教で祈りの言葉の締めくくりとする「アーメン」という決まり文句は、本来はヘブライ語で「はっきり言っておく」「まさにその通り」「本当に」というような強意の役目を持つ言葉である。英語で男性を意味する“man”“men”とは何の関係もない。
 つまりクリーバー議員は祈りの最後に「マジで。そして一人の女性」と発言したことになる。

 ドナルド・トランプ・ジュニア氏はこれを「レストランで『ウーメニュー』なんて頼んだら白眼視されるだろう」とからかい、「民主党を知る上で必要なすべて」「とんでもないバカだということだ」と、翌4日のジョージア州集会で発言。

 クリーバー議員自身はのちにこの言葉は「語呂合わせ」で言ったのだと弁解し、「人々の間の恨みや分裂を掻き立てる物語にあわせて誤解・曲解された」と自身を被害者とする立場を強調した。

 これが単独なら笑い話で済むが、アメリカ連邦議会下院では現に「父/母」「おい/めい」のような性別を示す言葉の使用を停止させる【アメリカ合衆国連邦議会下院規則】が2021年1月4日、本当に可決している。
 また、明らかに意味の異なる単語に対する「言葉狩り」の例としては、2020年8月に中国語を教えていた大学教授が、授業内で発言した【那个(ネイガ)】という言葉が【nigger】に似ているとして授業担当を外される処分を受けるなど、アメリカではこのような「ポリコレ」の暴走状態が続いている。

参考リンク・資料:
「アーメン」にもジェンダーニュートラル?議員の「アウーマン」発言が話題

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