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【「チンギスハンとモンゴル帝国の誕生」展】

 フランスのナント歴史博物館で2021年に開催予定だった大型展覧会。
 当初の予定では2020年10月17日開始の予定であったが、新型コロナウィルスの影響で延期されていた。

 しかし中国政府が、展示内容に対して干渉。
 館長のベルトラン・ギレ氏によると、中国当局は「チンギス・ハーン」「帝国」「モンゴル語」などの語彙を展覧会から削除するよう命令。2020年に入ってからは「展覧会の内容変更、テキスト・地図・カタログ・プレスなど全ての制作物を中国側に管理させる」ことさえ要求してきたという。
 
 ギレ氏はこの検閲を「モンゴルの歴史文化を、新しい国家物語の利益のため完全消滅させることを狙った、偏ったもの」と批判。
 ナント歴史博物館側は中国側との協力関係を断ち、当初構想に沿った展覧会を、欧米の美術館コレクションを軸として開催する予定に変更した。
「歴史家や専門家からの助言を受けて、私たちの機関で守る人間的・科学的・倫理的価値観の名のもとに、この制作を中止するという決断を下した」美術手帳記事より)とのこと。

 そのため展覧会はさらに2024年10月まで延期となる見込みとなっている。

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