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 アルファベット文字のひとつ。
 2022年2月からのロシア連邦によるウクライナ侵攻によって、この文字を記号として使うことに対し、ハーケンクロイツや、【韓国】が主張する【旭日旗】などのようなZに対するヒステリー化が危惧される現状にある。

 2022年3月5日、カタールで開催されたFIG(国際体操連盟)種目別ワールドカップドーハ大会において、平行棒で銅メダルを獲得したロシアのイワン・クリアク選手が胸にZマークをつけていたことで、FIGは彼の懲戒手続きを開始したと発表した。
 もともとロシアとベラルーシの選手は7日以降、ウクライナ侵攻に対する制裁として7日以降の出場が禁じられており、5日はクリアク選手らロシア・ベラルーシの選手たちの最後の出場日であった。

 Zのマークは元々ユニフォームに存在するものではなく、テープで作成し貼り付けたものとみられる。
 各記事によると「ロシアではZは勝利を意味し、今回のウクライナ侵攻においても戦車などに描かれている」。またロシアでは女子体操の名選手スベトラーナ・ホルキナ氏が「ロシア人であることを恥じないキャンペーン」としてZマークを広めるキャンペーンを展開しているという。

 なおクリアク選手はこれを「軍の」勝利を意味するとは特に発言していない模様である。スポーツで勝利を願うのは当然と言えば当然であるし、また、彼らはすでにロシア国旗などの使用を禁じられており、ウクライナに侵攻したロシアはFIG主催大会で国旗などの使用を禁じられており、サンスポ記事によるとZの文字で「胸のエンブレムを隠し」ていたのだともある。
 またロシア側のバレンティーナ・ロディオネンコ監督は「ウクライナチームが挑発してきた」との主張を展開している。

 もともとZは単語の一部としてだけではなく、アルファベットの最後の文字であることから「最後のもの」の象徴として使われることも多く、『ドラゴンボールZ』や、初代ウルトラマン最終回の怪獣ゼットンなどもそうした含意で名づけられている。
 Zをマークとして使うこと自体がタブーになれば、その影響は文化面ではかなり大きいと考えられる。
 実際に『マジンガーZ』を代表曲に持つアニメソング歌手の水木一郎氏は、インタビューで同曲を自粛するかどうかを問われ、同作が平和のために戦う主人公の物語であることを指摘し、明確に否定している。

 一方、スイスの大手保険会社チューリッヒは【チューリッヒ社企業ロゴ】の「Z」をSNS上で表記しないこととしている。

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