【イメージ 視覚とメディア】
イギリスの美術評論家ジョン・バージャー(John Berger)の1972年の著書。原題"Ways of Seeing"。
同書は特に女性の描かれ方について相当の紙数を割いているが、相当数の裸婦画の写真を掲載している。
1992年、女性教授ナンシー・スタンホーファー(Nancy Stumhofer)が【裸のマハ】をペンシルヴァニア州立大学の教室から撤去させる事件があった。
が、それからほどなくしてこのスタンホーファー本人が男性職員からセクハラで訴えられた。この本を「啓蒙」のためにコピーして配布したためである。
彼女自身は次のように述べている(文中の『絵画の見方』とは同書のことである)。
この2名の男性職員が彼女への意趣返しとしてそうしたのか、セクハラによる虐待を受けたと本気で思っていたかは不明であるが、彼女は見事にしっぺ返しを食らったわけである。
それにしても、自分で伝統的芸術に属する絵画をやり玉に挙げておきながら、まさにそのようなものが多数転載されている本のページをコピーして配布するという彼女の「自分への甘さ」は驚くべきことである。
この彼女の脇の甘さは、30年後の【ツイフェミ】達が「子どもに見せられない」はずのセクシーな萌えイラストを、子どもが見ることのできるツイッターで【拡散】するあの愚行と、まったく同種のものである。
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