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 アメリカの女性作家ケイト・ショパン(1851~1904)が1899年に発表した短編小説で、彼女の代表作。

 内容は不倫メロドラマで、当時としては性的に大胆な描写が多い。
 そのため反道徳的で有害な本であるとされ「発禁同様の処分」を受け「図書館からも追放され」た。以降、彼女は筆を折らざるを得ず、『目覚め』自体も長く忘れ去られていた。
 しかし1970年代以降には読者から共感を呼び、フェミニズム的観点からも再評価されている。1981年に“The End of August”の題で映画化。
 伝統的な性役割から自己を解放する女性を描く、そしてその解放の仕方が不倫であるという点ではD.H.ロレンス『チャタレイ夫人の恋人』とも共通性がある。

 このような抑圧を受けた作品に共感しながらも、現在のフェミニズムが性表現を弾圧する側に廻っているのは残念なことである。

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