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【IKEA CM動画「あっという間に、いい毎日。グラドム篇」】

 IKEA JAPANが公開した、トレイテーブル「GLADOM」のCM動画。4脚の小型丸テーブルの上部が取り外し可能になっており、そのままお盆として持ち運びできるという商品である。

 ソファで映画鑑賞中、床に積んである本の上に置いてあった菓子類に男性が足をぶつけて無惨に散らかしてしまう。GLADOMがなければこんな事故が起こってしまう...…という意味であろう。
 画面が切り替わり、女性がGLADOMのトレイに持ってきたお菓子をめいめいが取り、安全なテーブルにセットして皆で映画を楽しむ……という内容。

 TVCMであるが、YouTube及びツイッターでも動画を公開しているため、「女性を召使い扱いしている」とフェミニストが噛みついた。

IKEAの商品CMにフェミニストが激怒し炎上「女性が跪いて給仕している」「妻が召使いや奴隷のよう」より

 なんでも「女性が男性に食べ物を持ってくる」という場面が気に食わない(娘さんも貰っているが見えないのだろうか)らしく、大騒ぎである。

 この前年に起こった「ラブライブみかんポスター事件」の時には、フェミニスト学者ともあろうものが「食料品の買い物するお母さん向け」に広告しろというジェンダーバイアスを晒していたのだが。

 ジェンダーバイアスに従うのか逆らうのか、一体どっちにしろと言うのだろうか。
 そもそももし女性が食べ物をひっくり返すドジ役をやらされ、男性が「こんな便利アイテムがあるんだぜ」とばかりに颯爽と現れたら、フェミニスト達はそれで納得するのだろうか?
 いいや、必ずや、そっちを男尊女卑表現と見なしたことだろう。

 というか、そういうものが実際にある

 なお、もちろんIKEA JAPANのCMではいつも「食べ物の用意は女性」がしているわけではない。こちらはプラントスランドのCMであるが、最後に娘さんが、台所仕事をしている父親らしき男性のところに駆け寄っていく場面がある。
 つまりは単に「食べ物の用意を女性がするバージョンも、男性がするバージョンもある」というだけのことで、一言でいえばIKEAは多様性のある家族像を描いているのだ。男女平等で結構なことではないか。


 他にもフェミニスト達は、例によっていろいろと勘違いしているので紹介しよう。

 そもそも、元ツイートの「ぼく」とはCM動画中の男性ではない。ツイート中にハッシュタグで表記されているマスコットキャラクター「IKEAのサメ」の言葉なのである。IKEAで販売している人気商品のサメのぬいぐるみをキャラ化したもので、現在同アカウントのツイートは彼の発言という体で発信されている。

 単にお盆ではなく「テーブルにセットできるお盆」のCMなのだが...…トレイテーブルという言葉がツイートにも動画内にも書いてあって、お盆をテーブルにセットするシーンもあるのに理解できないのか。

「トレイテーブルがないがために食べ物をひっくり返してしまった場面」と「トレイテーブルがあると安心」という2つの状況を比較しているのであって、別にひっくり返した後でトレイテーブルを持ってきたという時間的な戦後関係があるわけではない。
 その読解ができなかったのはともかく、最初にひっくり返したお菓子が載っているのは本であってお盆ではないし、男性はスリッパなど履いておらず一貫して素足である。
 一体この人には何が見えているのだろうか?

 ……わざと蹴ったように見えるのか?

 IKEA JAPANは一連のクレームを無視する構えのようで、2022年1月現在、同CMはYouTubeでまだ確認することができる。

参考リンク・資料:

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