【17歳は感じちゃう】
東映ビデオ株式会社による人材発掘プロジェクト、「TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORY」の第1回製作作品のひとつ(あと1つは「神回」)。
2021年6~9月にかけて「青春映画」をテーマに第1回の企画募集が行われ、入賞したのが意外にも、30年前からAV業界に携わってきた元AV監督の北村美幸氏であった。
公開されているあらすじは以下の通り。
そして2022年4月、彼が元AV監督であることに噛みついたのが、俳優の松崎悠希という人物である。
本作はまだ製作すらされていないというのに、である。
彼は少し前にツイッター上で「ポリコレ演説」をぶって日本映画界をバッシングし、多くの批判を受けている。
こうした「フェミ・ポリコレ」に親和性を持つ人物の、AV業界への偏見と差別意識は度し難い。
たとえば2019年、あいちトリエンナーレに一般ドキュメンタリー映画【A DAY IN THE AICHI】という作品が出展されたのだが、これにもフェミニストの北原みのりが監督が元AV監督であるというだけで噛みついている。その批判内容は「インタビューをするなんてAVと同じ手法!」という信じがたいものであった。
松崎氏も同じような意識の持ち主らしく、最初は「別に元AV監督の方が商業映画に挑戦するのは良いよ。でも…...」と取り繕っていたものの、のちに本性をあらわした。
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松崎氏の言う「AVのノリ」なるものが何を指しているのかは意味不明だが、北村監督自身のコメントを見る限り、彼が一般映画の分野でAVと同じようなものを撮ろうとしているとは思われない。ストーリーを見ると恋愛のもつれこそ描かれるようだが、だからといって恋愛→セックス→AVという反応はあまりにも短絡的過ぎる。
実際、本作にヌードシーンがないことについては、北村氏だけでなく東映ビデオ側も明言している。
北村監督の製作態度を「AVのノリ」と思うこと自体は百歩譲って主観の問題で不問としよう。だが、内面と職歴を勝手に結び付け「元AV監督だから常識が歪んでいる」などとするに至っては、まじりっけなしの職業差別以外の何物でもない。
この『17歳は感じちゃう』ではキャスト選考を兼ねたワークショップが行われるのだが、それを知った松崎氏はこう詰め寄る。
2日以内に回答しろ!
さもなくば全世界に公開するぅ!
ものすごく自分に酔いながら書いてそうな気がするが、ちなみにワークショップの開催概要にはこのように書いてある。筆者としては十分だと思うのだが。
なお、4月18日に彼は英語で糾弾ツイートを書き始めたので、東映側にはめでたく無視されたということらしい。
なお、プロジェクトリーダー佐藤現氏の個人アカウントでは、すでに行われた『神回』(本作と同時に選抜された作品)のワークショップと同じ方針であることを明かしている。
松崎氏は必死にこれを「自分の圧力の成果だ!」と匂わせようとしているようだが、前回と同様であるのでは成功し無さそうである。
参考リンク・資料:
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