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 ミラーリングという言葉には分野によって異なる幾つかの意味があり、

・心理学におけるミラーリング:相手の言動などを真似てみせることで好感や親近感を抱かせる心理的テクニック
・コンピュータ技術用語としてのミラーリング:データの記録装置への書き込み時、同じデータを別の装置に書き込むこと(スマホ画面をTVにも表示するなど)

 などがあるが、フェミニズムのスラングとしては「女性にとって不愉快なものの男女逆転版を作る(あるいは単に要求する)ことで、男性に思い知らせてやること」を意味している。

 この意味での「ミラーリング」として、男性を【性的搾取】【性的消費】し返したと称する謎アートや画像の提示がネット上で無数に繰り返され、そして必ずと言っていいほど失敗に終わっている。
 その失敗率は、ミラーリングによって攻撃されているはずの男性たちに「なぜフェミニストは『ミラーリング』がこんなにも下手糞なんだ?」と訝しがられているほどである。

 実際に彼女らが、実際にはほとんど常に以下の1、2いずれかによって撃退される。

1.「そんなものはもうとっくに存在する」
2.「作りたければ作ればいい。誰も止めはしない」

 第1の理由は、日本の創作物の多様性は、ポルノ的なものもそうでないものも世界で群を抜いており、エロティックな表現の「男性版」など日本のポルノグラフィ(二次元を含む)には幾らでも存在しているからだ。日本のプロのクリエイターさえ今まで思いつかなかったものなど、フェミニストごときに考え付けるわけがないのである。
 これは恥辱的・サディスティックな表現においても例外ではない。こんなエッチな表現の男性版はないだろう、とフェミニストがいくら安易に思っても、それが存在しないということはまずありえない

 第2に、フェミニストと論戦になるような「表現の自由」を支持する人々は、単に「女性を描いた性的な表現が不快でないから」自由を支持しているのではない。不快であったとしても自由であるべきだという信念を持っているのである。仮にそのような表現の「男性版」が真実不快であったとしても、それを差し止めるべきではないのは同じだという結論にしか達しないのである。

 興味深いことに、フェミニストは女性のバスト表現の「ミラーリング」をする際、男性のバストではなく【男性器】の表現を要求する。「女性の乳房が浮き出たぴっちりした服を着せるなら、男根も浮き出た服装にさせろ!」というのである。

 そんなこと何度もツイートするな。
 これはもちろん、男性のバストは慣習的に女性のバスト以上に遠慮なく露出して表現されているからだ。したがって「女性ばかりが露出させられている!」という被害者意識にそぐわない。
 では性器同士で比べればどうかというと、こちらも両性ともに、あまりにリアルで消しも少なかったりすれば刑法175条(わいせつ物頒布等罪)でしょっぴかれる危険があるため隠して描かれる。

 そのためフェミニスト達は「女性の方が露出させられている!」という被害妄想に適合するよう「女性のバスト」と「男性の性器」というずれたものを比較して、歪んだ「ミラーリング」を行うのである。

参考リンク・資料:

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