一期一会
穏やかな海に影を落とす月。
枯れ野に風が吹いて手元の灯を揺らす。
ふっと雪の香りがした気がして北の空を見上げると
風花がひとひら開いた本の上に舞い降りた。
あの日の雨もこんなふうに時を止めてくれたね。
言の葉の宇宙でこの星に集った私たちの一期一会。
そしてまた、それぞれの旅が続く。
ありがとう。
ひとつひとつの出会いは奇跡の連続。
噛み締めて。
感謝して。
そしてまた一歩ずつ
前に進もう。
この詩は、過日行われた「hoshiboshi」の贈賞式にあたって出されたお題「会」で書いた140文字小説をベースに加筆・改変したものです。 ※お遊びで1年間の毎月のお題の漢字(海、影、月、風、野、灯、雪、香、空、花、本、雨、時、星)を入れて作ってみました。
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