ある日の春の森の音
いつもなら風に揺れる葉の擦れ音と
遠くの川のせせらぎと
時折混じる小鳥たちのさえずりで
長閑な空気に包まれる森が
今日は朝から騒がしい
鳴きかわす鵯たちの歌声が
遠くで近くでこだまのように
全ての音を上書きしわたしの五感を支配する
君らの恋路を邪魔する気はないが
少し音量を下げてくれるとありがたい
茂ってきた楓の若葉が遠景を遮り
緑の照り返しが明るい影を作る
花の季節から緑の季節へ
主役を交代しながら繋がっていく
賑やかな森の生命の饗宴
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