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黒ゼツと仲良くしてみるのも良いかもしれない
昨日は変な夢を見たからか目覚めの悪い朝だ。
雨は止んで気温が上がり始めている。
締め切りが迫っている仕事をダラダラ進めている。
こういう仕事はやめた方が良いのかもしれない。
何か同じようなループを辿っている気がする。
好きじゃない仕事を引き受けて、適当な理由をつけて自分を騙して疲れるという流れ。
好きな仕事をやる時間を削ることになるのがストレスだ。
これじゃいつまで経っても見たい世界は見れない。
このまま死んでいくんだろうか。
客観的に見たら別に実現しようがしまいが何も起きないし、自分にすら影響がないかもしれない。
それだったら淡々とお金を稼ぎ続けていくことが、将来の漠然とした不安を消す意味で有効かもしれない。
ただ心の底でモヤモヤするものを常に感じる。
考えないようにするほど、
見ないようにするほど、
そいつは僕の近くまでやってきて囁いてくる。
「オマエは本当にそれで良いのか?」
神様でも天使でも仏でもない、ナルトに出てくる黒ゼツのような物体がそこにいる。
2年くらい前に行き着けの精神科医から、
「君はマグマのようなエネルギーを秘めているかのような人間だと思う」
と言われたのを思い出した。
「辛いだろうけど諦めないで」という意味だったんだろうか。
とはいえ諦めている節がある。
元来より大きな野望を持って生きてきたタイプではないが、口だけはビックマウスで恐れ知らずな奴だった。
ハッタリに近いかもしれないが、「あっ、やべっ、言っちゃった」と心の中で思いながら必死で作業して何とか結果を出すことの繰り返し。
世間体は良くなっていくが心は疲弊していく毎日。
追い打ちをかけるように「次はもっとすごいことを期待しているよ」という周りからのありがた迷惑なエールの数々。
上手くいった回数と同じくらい失敗している。
いやもっと失敗しているかもしれない。
鼻っぱしは何度も折れているし、いわゆる「挫折」というやつは1回どころじゃない。
そのたびに「身の程を知れよ」と自分に言い聞かせて、スタートラインに戻ることの繰り返し。
別に人様に迷惑をかけているわけでもないし、それはそれで勝手にやってれば良いのかもしれないが「自分の限界」を意識するようになった。
むしろ意識しないといけなくなっている。
何度もぶっ倒れている以上、さすがに体のことにも気を遣ってやる必要があるからだ。
普通に考えたら障害認定されて手帳を持っている時点で立派な障害者だ。
これまで健常者と同じ空気を吸って生きてこれた事の方が、良い意味で異常というか。
過去や現状に対して何か不満があるわけでもない。
むしろ幸せな人生だと思う。
「日本人は平和ボケしている」と言われるのも、今となっては何となくわかる。
極論に聞こえるかもしれないが、「戦争」「食糧危機」「階級制度」なんてものはないし、仮にお金が尽きたとしても社会福祉の何かしらの制度を使えば餓死は回避できる。
「生きているだけで丸儲け」とはまさに日本のことだ。
あとは周りからの目さえ気にしなければ良くて、幸いなことに今は周りからの目に晒される環境にはいない。
周りの人の様子を見て羨ましいと思うことは無いが、自分にガッカリすることは死ぬほどある。
「しょーもないな」って感じ。
「良いから黙っていろよ、雑魚の癖に」と自分で自分に言っている。
「まぁいっか」と思うのが残念なくらい苦手だ。
自虐や自重というものを習慣のようにやっているが、ふと気を許すとまた黒ゼツが心の底からズブズブと音を立てて現れて、ニタっと気味の悪い笑顔をして、
「本当は悔しんだろ?あきらめの悪い奴め。優等生ぶったって無駄だよ。お前は一生苦しみながら戦うしかないんだ。」
と言ってくる。
螺旋丸を使えたらスカッとするんだろう。
まあでも人間の根幹なんてこんなものだと思う。
今となっては世界的な有名な企業や個人も、元を辿れば不純な動機だったという話は少なくない。
「自分に勝ちたい」「自分に負けたくない」というよりは、
「自分を上手く味方につけたい」という考えが近いかもしれない。
自分を味方につけて、自分も他人も幸せにするという矛盾ができる人間になりたい。
いつから始めたか覚えていないが、「次にやること」というメモをつけている。
「重要度と緊急度のフレームワーク」でいうところの、
「重要度は高いが緊急度の低い」と自分が思っているものを忘れないようにメモしている。
なかにはプライベートに関するものも入っていて、特に線引きしていなくて
「こういうのをやってみたい」
「今やっていることを更に発展させるには?」
みたいな内容だ。
単純にお金が足りなくて手を付けられていないものもあるし、
今すぐ出来るけど後回しにしちゃっているものもある。
見直してみたがリストにして60個もある。
労力のかかり具合はピンキリとはいえ、すべてに手を付けるころには死んでいるだろう。
本当にそれでいいのか?
そういう意味でさっきの黒ゼツが言っていることは、珍しく意見が一致している。
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