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コーヒーと人材育成

私は毎朝の日課としてコーヒーを豆から挽いてドリップしています。
毎回同じように淹れるだけでは面白くないので、いろいろなことを考えながらドリップしています。最近流行りのスペシャリティコーヒーというやつです。

私の好きな豆は浅煎りのエチオピア。この豆はいつも92℃のお湯を3回に分けて注ぎ、2分20秒で抽出するようにしています。
たまに飲みたくなるのはグアテマラの中深煎りで、これは86℃のお湯を5回に分けて注ぎ2分30秒で抽出しています。

コーヒーはとても繊細でお湯の温度が1度違ったり、時間が10秒違うだけで全く違う味になります。なので豆の産地や焙煎具合を把握し、湯量・温度・挽き具合・時間などのバランスを調整することでその豆が持つ魅力を最大限に引き出す必要があります。
コーヒーを淹れながら、これは人材育成にも同じことが言えるのではないかと思いました。

当たり前の話ですが、人もコーヒー豆と同じく個性があり、一人ひとりがことなる人間です。生まれ(産地)も違えば育ち(焙煎)も違うので、同じ人間は世の中に一人もいません。
それを考えると、同じような教え方をするということは全員にとって適切なことではないということですね。
85℃のお湯は深煎りにはいいですが、浅煎りの甘味を引き出すには足りませんし、2分という時間では浅煎りには十分ですが深煎りのコクを出すことができません。

人に仕事などを教えるときには、まずその人の個性を知り適切だと思う方法で教育し、様子を見ながら調整しなくてはその人のよさを最大限引き出すことができません。
大手企業では大量の新卒を採用しマニュアルに沿った指導がされますが、それでは良い素材を持っているにも関わらずそれを発揮できずに終わってしまいます。

大量生産大量消費のコーヒーと比べて、生産から抽出までにこだわった至高の一杯の味の差は桁違いです。新人も丁寧に育てて、スペシャリティ人材になるようにしなくてならないですね。

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