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自分の文章を「下手ですが」「拙いけれど」なんて言う必要は全く無いという話

そんなこと言わなくても大丈夫。
君の文章はとっても面白いよ!!!
だからさ、胸張っていこう!!!!!


という意味ではなくて。

それは読者が判断することだから、そんな予防線を張らないでいいんだよ。

という意味です。

これはnoteなどで「なるべく多くの人に読んでもらえたら嬉しいな」という視点でテキストを書くとき、自分に言い聞かせている事でもあります。

YouTubeに Netflixなどの動画配信サービスや、電子書籍、マンガなど、あらゆるコンテンツが氾濫するこの世の中でわざわざ「面白くないもの」に時間を割く消費者はいません。

賃貸アパートを借りるとき、選択肢がたくさんある中で「水回りがガタガタです」と書かれた物件をあえて借りないですよね。

それと同じで、自分のテキストを「面白くないです」と前置きしたところで「じゃあ読んでみよう!」となる読者は一握りですし、そういう方々は元々あなたのことを面白い人間だと分かっている人です。

でもインターネットはお互いのことをよく知らない他人だらけ。
そんな無数のアノニマスたちが無数のコンテンツに群がる戦国時代の中で、いかに自分の文章を読んでもらうか。

そのためには価値あるものを作ること。
それは技術面だけの話ではなく、精神面でもきっとそう。

別にインフルエンサーでもなんでもない一般のnoteユーザーがこんなことを言うのも憚られますが、卑下するような前置きをして、読者に余計な色眼鏡を掛けさせる必要はないのです。
せっかく書いた自分のテキストなんですから、胸を張って堂々と世界に送り出しましょう。

というか、そうして欲しい。
そして気の向くままに綴られた、たくさんのテキストを読みたいです。

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ただ、これは自分の経験則ですが「つたない文章ですが書いてみます」なんて前置きをして始まる文章はたいがい面白いです。

確かに、広告に「水回りがガタガタです」と書かれた物件は借りることこそないかもしれませんが、そんなことを正直に書いてること自体が面白いじゃないですか。

ましてや、良くも悪くも気軽にアクセスできるのがインターネット・テキストの醍醐味。
「え、面白くないの?確かめるために読んでみよっかな」となるのが自分です。

そして実際に読んでみると、やたらと文才のある方だったりします。自分の内面を赤裸々にテキストに落とし込んでいたり、大いなる反省や後悔、何か好きな物への偏愛を語っていたり。

そしてその多くが「共感」という大ステージに乗っていない話なんですよね。
「他人に読まれるべき」という気持ちがあまりなく(共感を狙ってなく)、自分自身との話し合いを文章に起こしたようなテキストです。

そんな内向的な話、好きです。
外向きの性格・行動がもてはやされる世の中ですが、内向的なのも悪いことではないです。

「自分と向き合える」のは人間の大事な素養ですし、超新星爆発もまずは内側への圧縮によって起こるんですから。

恥じることも、卑下することもありません。
つれづれなるままに……の精神でいいのです。

ところで、その『徒然草』の

つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

現代語訳(口語訳)
することもなく手持ちぶさたなのにまかせて、一日中、硯に向かって、心の中に浮かんでは消えていくとりとめもないことを、あてもなく書きつけていると、異常なほど、気が狂ったような気持ちになるものだ。

最後の一文、なかなかイカしてないですか。
俄然、読みたくなってきました。

……あれ。

もしかして察しの良い方は、最初の「することもなく手持ちぶさたなのにまかせて」が自分のテキストの価値を下げるようなワードだと気付きましたかね。
「暇つぶしに書いてるんだから適当だよ」と予防線を張っているようなニュアンス。

さて、この記事は『自分の文章を「下手ですが」「拙いけれど」なんて言う必要は全く無いという話』というタイトル。

もしかして
自分は『徒然草』にケンカを売ってるのか……?

期せずして日本三大随筆『徒然草』との全面戦争の危機に直面した僕。うまく取り繕わなければ。

……まあまあ、待ってくださいよ。

『徒然草』の作者である兼好法師は室町時代に「和歌四天王」と呼ばれた超売れっ子作家です。

そんな彼が「つまんないけど書いたよ」なんて本気で思ってたわけないじゃないですか。こういうのは卑下じゃなくて「謙遜」ってやつですよ。

僕が「駄文を書きます」って言うのと、村上春樹さんが「駄文を書きます」と言うのではバックグラウンドが全然違うじゃないですか。

ね。

さて、皆さんも「つたない文章ですが」なんて前置きをせず、ドカンと好きなように書いてみたらいかがでしょうか。
表現力に自信がないとか、万人受けするように書けないとか、そんなのは一旦おいといて。

テキトーに書いてそれでよし!としちゃってる人は結構いますよ。
今この文章を書いてる奴がそれです。


さて、つたない文章ですがここまで読んでいただきありがとうございました。





(後ろにくるパターンなら)


(読者はもう最後まで読んじゃってるんだから)


(「そんなことないよ」て思ってもらえる確率)


(高くなるかなって)


(思ったりして)


(おしまい)

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自己投資します……!なんて書くと嘘っぽいので、正直に言うと好きなだけアポロチョコを買います!!食べさせてください!!