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HSPの特徴「DOES」について解説

こんにちは、ひとり好きのチロです。
「内向的・隠居・幸福感」をテーマに、ひとりでいることが好きな人に役立つ情報を発信しています。

今回は「HSP」に関するお話。

HSPの特徴を更に深掘りをして、HSPの繊細さの土台となっている「DOES」という概念について説明していきたいと思います。

この記事を読んでいただくと、HSPさんの性質について、更に理解が深まるかと思います。


1.DOESって、どんな特徴?

DOESとは、心理学者のアーロン博士がHSPを研究するなかで見出した、4つの特性です。

①Depth of processing(処理の深さ)
②Overstimulation(神経の昂りやすさ、刺激の受けやすさ)
③Empathy and emotional responsiveness(感情への反応が強く、とくに共感力が高い)
④Sensitivity to subtleties(些細な刺激を察知する)

この4つの頭文字を取って、「DOES」ということですね。

それぞれの長所・短所を踏まえながら、具体的に特徴を解説していきたいと思います。

①Depth of processing(処理の深さ)


これは、「物事を深く考える」ということですね。
「内省」という才能があるのですが、多くのHSPさんはこれを持っていると考えられます。

具体的な例としては……

・一から十のことを考えて、想像する
・情報を調べ始めると、どこまでも深く掘り下げようとする
・お世辞をすぐに見抜く
・何かを始める前に深く考えて準備をするため、実際に始めるまでに時間がかかる
・軽はずみな言動を嫌う
・その時の楽しさより、生き方や哲学的な考え方に興味がある

こういった点が挙げられますね。

短所として捉えると、HSPさんはとにかく深く考えるので、先のことまで見えてしまって、不安になることが多いんですよね。

それで入念に準備をするのですが、どこまで準備をしても、なかなか一歩目が踏み出せなかったりします。

転職したいけれど、なかなか今の会社を辞める決断が出来ない。
挑戦したいことがあるけれど、踏ん切りがつかない。
上司や先輩に質問したいことがあるけれど、反応が気になって、聞くことが出来ない。

こんな悩みを抱えているHSPさんも、多いのではないでしょうか。

手際のいい人からすると、「悩みすぎ」と思われることもあるかもしれません。

長所としては、準備に時間をかけるぶん、豊富な情報や深い知識を持っているとも言えます。

丁寧で高いクオリティの仕事が求められる環境で活躍できれば、HSPさんの性質が発揮できる、ということですね。

②Overstimulation(神経の昂りやすさ、刺激の受けやすさ)


これは「感受性が高く、強く反応する」ということですね。

具体的な特徴としては……

・周囲からの影響や刺激を受けやすい
・人混みや騒音、強い光が苦手
・親しい人といても気疲れしやすい
・些細な言葉でも傷ついてしまい、長時間引きずってしまう
・一般的には大したことない出来事であっても、気になってしまう

こういった点が挙げられますね。

短所としては、疲れやすい、傷つきやすい、といったことが考えられます。

車のエンジン音や、複数の人の話し声、街灯の光など、周囲の刺激に反応して疲れてしまったり。
他人の何気ない(悪気の無い)一言や言動で、傷ついてしまったり。

こんな経験があるHSPさんも多いのではないでしょうか。

特に他人の言動については、冗談交じりの悪口や棘のある言い方でも傷ついてしまうこともあるんですよね。

「この人は、なんでこんな言い方をするんだろう」と、悶々と悩んでしまうHSPさんが多いのではないでしょうか?

また、HSPさんは人が多い飲み会も苦手です。

飲み会は、騒がしい、アルコールや食べ物の匂いも強い、親しくない他人との会話に気を遣う……等々、HSPさんにとっては、とても刺激の強い場所なんですよね。

周りから「楽しんでない」と思われることを恐れて、無理矢理楽しもうとして、余計に疲れる、といった状況も少なくないと思います。

個人的にも、社会人一年目の新人歓迎会では、ものすごく疲れていた覚えがあります。

「もっと積極的に話さないとダメなのかな?」
「お酒を注いだ方がいいのかな?」
「つまらなそうに見えてないかな?」
「自分が盛り上げないといけないのかな?」

そんな考えが頭の中を駆け巡って「ああ、もう!早く終わって!帰らせて!」と心の中で祈っていました。

HSPにとっては本当に辛いですよね、飲み会って。

長所としては、感受性の豊かさを活かして、物語や音楽に感動するなど、芸術を深く楽しむことが出来ます。

漫画や小説に没頭したり、映画の世界観に深くのめり込んだり、音楽に感動して泣きそうになったり……こういった感覚は、HSPだからこそ感じられる、深い楽しみ方なんですよね。

③Empathy and emotional responsiveness(感情への反応が強く、とくに共感力が高い)


これは、「共感力が強い」ということですね。

具体的な特徴としては……

・相手の感情に敏感で、共感しやすい
・他人が怒られているのを見ると、自分のことのように感じてしまい、自分も傷ついてしまう
・他人の些細な行動、仕草、話し方などから機嫌や考えを察する

こういった点が挙げられますね。

HSPさんは、ミラーニューロンという神経が活発に働くと言われています。

この神経は、「他人の行動を見て、まるで自分も同じ行動を取っているように感じる」脳のシステムのこと。

鏡のような反応をすることから、ミラーニューロンと名付けられています。

HSPさんが他人の感情にすばやく反応したり、強い影響を受けるのは、このためなんですね。

そのため、短所として働くと、落ち込んでいる人や悲しんでいる人の感情に共感して、自分も傷ついてしまうことになります。

「他人が怒られるのを見るのがイヤ」
「悲しんでいる友人を見ると、自分も涙が出る」
「感情の起伏が大きい人の傍にいると疲れる」

といった考えを持つHSPさんも多いかと思います。

長所として働けば、HSPさんは相談者やパートナーとして頼れる存在になります。

相手が求めている言葉や行動を、自然と理解することが出来るからですね。

ただ、頼られ過ぎても、その感情の刺激で疲れてしまう……この点がなかなか難しく、バランスを取ることが大切になりますね。

④Sensitivity to subtleties(些細な刺激を察知する)


これは「感性が鋭い」ということですね。
基本的には、前回紹介させていただいた「五感が鋭い」という内容と同じになります。

具体的な特徴としては……

・エアコンや冷蔵庫の音、時計の音、車のエンジン音などが気になってしまう
・着心地の悪いチクチクするような素材が我慢できない
・香料、たばこ、アルコールの匂いなどで気分が悪くなる
・苦いもの、辛いもの、酸っぱいもの、カフェイン、添加物などに敏感に反応してしまう

こういった点が挙げられますね。

過度な音や光はもちろんのこと、他の人が気付かない音や光の変化にも反応してしまいます。

短所としては、生活の中の些細なことに注目してしまい、目の前のことに集中できないことがあります。

「眠りたいのに、冷蔵庫の音が気になって眠れない」
「周りの人の香水やたばこの匂いが気になって、仕事に集中できない」
「目の前の人と話しているのに、店内のBGMが大きくて、話が入ってこない」

こんな経験があるHSPさんもいるのではないでしょうか?

長所として働くと、五感の鋭さが必要な仕事で評価される、ということに繋がりますね。

調理に関する仕事、音楽関係の仕事、些細な変化を観察する調査の仕事など、五感の鋭さが優位に働く仕事は多く存在します。

2.まとめ


さて、ここまでHSPの特徴「DOES」についてまとめてきました。

どの特徴も、HSPの才能であり、長所にも短所にもなると考えています。

そして、長所と短所どちらで発揮されるかは、環境によって左右されます。

丁寧で確実な作業が求められる環境では、「物事を深く考える」という才能が評価されます。

しかし、スピードや数を捌くことが求められる環境では、「仕事が遅い」と言われてしまうかもしれません。

HSPの才能を褒めてもらえる環境に身を置き、長所として存分に発揮していきましょう!

今後も「ひとりの時間」を充実させる情報を発信していきます。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

読んでいただきありがとうございます!皆さんの「ひとり時間」が良いものになりますように。