見出し画像

ノーギアのフォーム、フルギアのフォーム(前編)

▶フルギアをこれから始める方、始めたばかりの方にオススメの記事
前編:【140文字制限の場所で書くことじゃなかった】
後編:【ベンチシャツ胸につかないんですけど、いつまで我慢すればいいのか問題:後編】※有料記事です
ベンチ指導のご依頼について

お疲れ様です。おたじでございます。
フルギアベンチを始めてみると、多くの方がノーギアの時と同じようなフォームや動きがやりにくくなるかと思います。
ブリッジが高く組めないことを筆頭にバーを下ろしてみたら胸やら三頭やらがググッと圧迫されて、結果どこにバーを下ろして良いのか分からず、下りたところが合ってるのかもちょっとよく分かんない…みたいな。
そして分からないなりにベンチプレスをしてみて、何とか試技としては成立する形にはなっても重量が望めない状態だったり。
自分のやりたいベンチの動きに対してシャツが邪魔をしている感覚になったり。

と、フルギアを始めて重量を求めようとしたとき、ここら辺がクリアになってないとちょいと詰まるかなと思うのです。
(この時点でクリアになってる人は稀だと思うから分からなくて当然!)

ただ上記にさらりと書いた「自分のやりたいベンチの動きに対してシャツが邪魔をしている感覚になったり。」
この一文に引っ掛かりがあればその感覚は多分正解でして。

自分のやりたい動きにあの硬いシャツの方から適応してくれるとでも思っているのかい?
何のためにシャツを着ているんだい?

この問いでピンときたらもう大丈夫でしょう。
私がここで書くことはもうおしまい!



シャツを活かすことで重量は上がる

…と書きつつ、ピンと来なかった方用にもう少し続きを書いてみます(もう少し書くつもりでいた)。
要するに自分の動き優先ではなく、シャツが利く動きを優先するのがフルギアで高重量を求めるには必要になります。
だってシャツの反発力を使って挙げるんですもの。シャツが活きない動きをしてどうする!と。
シャツが自分の動きの邪魔をしているような感覚があるのならば、それはご自身の動きがシャツに反してる可能性があるよって言いたいのです。

分かりやすいところで言うと、ベンチシャツにはASタイプとSSタイプがありますが、ノーギアで真下真上軌道の方がASタイプを着ると上手くシャツを利かせられない場合があります。
なぜならASタイプのシャツはベンチの軌道が斜め下斜め上の場合によく利くような縫製だからです。シャツの特徴と自分のフォームがかみ合っていないとシャツを利かせるのが難しくなるのです。
しかし…分かりやすい例として挙げたものの、割とこれに近いことが多いような気がしています。SNS見てると。
そんなわけで自身のベンチプレスのフォームや動きを動画撮影してみて、ノーギアの時とフルギアの時とで見比べてみてください。


ノーギアフォームは捨てることになるのか

ベンチ界で両方のフォームが全く同じ選手はほとんどいないのが現状です。
つまりノーギアで力を発揮できるフォームとフルギアでは変わってくる方が大半ということになります。
理想は同じフォームです。その方が練習もしやすいですし、フォームの精度も高まりやすくなります。
しかし同じフォームにしようとしたらノーギアフォームをフルギアフォームに合わせることになるため(逆だとシャツ利かない可能性あるからね)、最初はノーギア重量が落ちる可能性もあるのは覚悟しておく必要があります。
(果たして何割のベンチプレッサーがこの重量が落ちる期間を我慢できるのか。。。)

ノーギアとフルギアのフォームを分けて行っている方がフォームの考え方という点だけでは楽です。
しかしこの使い分けが微細な動きにもしっかり対応できるのかは個人により差が出てくると思いますし、使い分けが中途半端になったら両方のフォーム共に完成度の低いものになってしまうでしょう。
だから理想は両方同じフォームなんですよね。

ノーギアフォームを捨てることになるかは現状のフォームによりけり、そして使い分けの程度にもよるというのが私の現時点での考えです。あとフルギアの習熟度にもよるかなとも。
なのでフルギア始めたての方はノーギアフォーム捨てる?みたいな話はもう少し先のことと思って頂きたく。
それより先ずはフルギアをやるときはシャツが利く動きをするというシンプルなミッションで全然OKなので、練習の中で色々と試して頂きたいです。


フルギアベンチはノーギアでは挙がらない重量を挙げることができますが、それはベンチシャツを活かすことができるからこそ叶うものです。
ご自身がシャツを活かすフォームで使えているかは他者から見てもらったり動画を見て自分で判断することになりますが、ご自身で判断できる方はおそらく今回のこのnoteだけでガツガツ練習できるのではと思っています。
反対に、もし判断に困る場合はパーソナルを受けたり今後のnoteでもう少しシャツのことについて知識を蓄えて頂くのが良いと思っていますが、ノーギアと違い「ベンチシャツ」という目に見える物体を扱うため、動画でシャツがどのように使われているのかを目で見て考察することは可能なはずです。なのでできるだけご自身で考えまくって頂いて判断できたらと思っています。
他の方に指導を受ける場合でも、自分の考察があるのとないのとでは指導内容の理解度に違いが出ると思いますし、また今後更に訪れる壁に対応するための材料を蓄えておくことができますからね。


今回はフルギア重量アップへのスタートラインとも言えるフォームについて私の思っていることをまとめてみました。
シャツを着たら動きにくいのは当然なので、そこからどうするかを考えて練習していきましょう。


フルギアベンチに関する気になること、おたじに聞いてみたいことはコメント欄へお願いします。
皆さんと共有できそうなトピックは記事にしたいなと思っています。
(※個別アドバイスになりそうな細かい質問はごめんなさい)


よろしければサポートお願いいたします。 いただいたサポートはベンチプレスに関する活動費に使わせていただきます。