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上手に生きるな

私事ですが、昨日1年間通ったパーソナルトレーナーの学校を卒業しました(卒業式は明後日)。1年の中で目標だったNESTAのトレーナー資格も取得し、筋肉の起始と停止を知り、エネルギー代謝の仕組みを知り、ほとんどの人類が正しい姿勢ができていないこと、というより、そもそも正しい姿勢というもの自体を知りました。ちょうど一年前に入学を決めた時はトレーニングの方法と資格勉強程度に考えていましたが、頭の中のどこかでうっすら予感していた通り、深海の如く奥が深い人体分野なので一生勉強し続ける必要があるということ、世の中に出回っているトレーニング方法を盲目的に真似たら結構ヤベエことになってしまうという怖いことなども知りました。そして1年経った今、ここで胸を張っていいます。やって良かった。持ちうるお金と時間と体力を学びに投じて良かった。私と同様、一生懸命に学んでいるみんなに出会えて良かった。一生懸命に教えてくれる講師の方々に出会えて良かった。
1年前では到底想像出来なかった未来の中に今、生きていることが本当に幸せです。


何度も言うが、美容師は辞めない。今はこれからの立ち上げのためにトレーナーとしてのインプット量が多く、考えなければならない割合はトレーニング業に関してが多くなってはいるが美容師業が蔑ろになっているわけではない。むしろ質を上げていく必要があると考えている。だが、美容師業は20年やってきたのだ。立ち上げのトレーナー業と同じくらいのエネルギーが必要かというとそうではない。ポイントを絞ってエネルギーを注げるし、どのタイミングで何をするか、これから何が必要かもある程度見えている。軌道に乗ればトレーナー業も美容師業と似ているところが多いので色々な無駄が省かれ洗練されてくるが、今はまだ自分のベースを作る時だ。考えうることを全て試し、うまくいったこと、いかなかったことの情報を溜めていく段階である。無駄かもしれないと思いながらもやってみて、それも自分の経験に変えていく。美容師としてコンテストに出たり、講習に行ったり、フォトコンテストに応募したり、とにかく目の前のことに必死になることで自分の経験値が増えていく。最初から上手くやろうとは思わない。上手くやろうと思って出来たことなどほとんど無かった。綺麗にかっこよくピンポイントを狙うことを計算して動くよりも、目の前に全集中してやり切る方が後で振り返った時に良かったと思う38年の人生だった。
きっと私は「上手に生きる」より「振り切って生きる」生き方と相性が良い。


先月、トレーナー学校で知り合った仲間の一人とご飯を食べに行った時、彼女が11月に東京で開催されるボディメイクのコンテストに出場するという話になった。ボディメイクのコンテストに挑む人たちはゆっくり半年ほどかけて筋肉を保ちながら体脂肪を落とすという期間を作るため、その仲間も絶賛減量中であった。彼女は言った「減量中は感覚が研ぎ澄まされてくるから違う世界が見えますよ」と。私はそういう言葉にめちゃくちゃ弱い。すんごいチョロい。知らん世界が知りたいし、見たことない世界が見たい。それが本質的なジャンルであるなら尚更だ。一見、「減量」という苦しく思える行為を長期間続ける中で見えてくるものがどうやらあるらしい。彼女は私の前でニヤニヤと笑った。「ああ、これが神さまの思し召しなのですね」と私は思った。「こんなふうにして、思わずビビってしまうような新たな課題を自分に与えてくれているのですね」と。しばらくエ〜マジか〜!!えーーー、、いや、、エ〜マジ?マジで??という無駄な足掻きを繰り返した末(7、8分)、最後には「やります」と言った(はよ言え)。
その日以降、11月末頃までの半年間は新たな外食のスケジュールを入れないことを宣言した。半年カロリーコントロールをし続けたらどうなるか。これも経験値にしていくのだ。


自分の身に起こる全てのことを未来に活かしていく。覚悟を決めた時から目の前に起こることの捉えた方が変わっていく。良いことだけが良いことではない。それでは出来事の片面しか見えてない。よく見えること、わるく見えること、両方を知って初めて多面的に見えてくる。よく見えることしか知らないのは危険だ。わるく見えることだけを信じてただ怖がるのは無知だ。その時によってその場の最適解だって変わっていく。変わりゆく流れの中で、流れに身を任せず変わらないままでいるとドンドンと息が出来なくなる。目の前の出来事を変えるんじゃない。自ら動いて見る視点を変え続けるのだ。上手に生きるな。面白く生きろ。
そして一緒に見たことない世界を見よう。


Change the world.  
Life is wonderful.

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