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アーユルヴェーダと私〜インドで子宮頸がんの治療を受けた話vol.4

インドに来て4日目の日記。漫画家の流水りんこさんとアシスタントのなつえさんとの出会いから始まります。りんこさんはその後、日本で発行された単行本の「流水りんこのアーユルヴェーダはすごいぞ~!」の取材でこのクリニックに入院されていました。

南インドの小さな村に日本人が同じ時期に同じクリニックに集まるという奇跡!初めて訪れたインドは旅行ではなく、子宮頸がんの治療が目的。本音を言えば心細く、静かな夜はポツンと一人。どうしようもなく不安に襲われた時もありました。当時、心の拠り所にしていた彼とも段々と疎遠になっていて、不安定な精神状態でもあったところに、日本語で話ができる安心感、気さくで優しく明るいお二人の存在が、本当に支えになっていました。心から感謝しています。


数日前から日本から来られた、りんこさんとなつえさんの存在の有り難みは半端じゃない。居てくれるお陰で、ここでの生活が本当に濃厚なものになっている。大きな安心感、日本語が話せる開放感。二人とも気さくで、オープンで、、、。英会話の面でもかなり助けていただいている。言葉が通じない場所でぽつんと一人なのは覚悟して来たはずだけど、自分が思っている事を直で伝えられないもどかしさは計り知れない。日本では一人になる事を欲しがったけれど、いざ手に入ると人を求めている。

前回までのお話はこちら↑

昨晩は、トイレに4回も目が覚める。日本ではこんなこと有り得ない。朝から便も決まった時間にきちんと出る。身体って本当偉いな。身体が重く微熱がある。ハーブウォーターメディスンを与えられる。それに加え、ポットのハーブウォーター、ライススープと、私の机の上には飲み物だらけ。トイレが近いはずだ。


ハーブの飲み薬。かなりの量があるけどとにかく飲まないといけない


ライスウォーター。日本で言うお米のとぎ汁。栄養価が高く体力回復になる。

午前中、Dr.クリシュナの診察。彼女の英語は解りやすい。私がヒアリング出来ない時は、丁寧に紙に単語を書いてくれる。私も自分の言いたいことはいつも英語訳を準備して、声に出して伝えたり、文章を見せたりして伝えている。自分の病名や症状の英単語を知らないとドクターにも伝えられないので、否が応でも必要な単語は覚える。

毎日ドクターに少しの身体の変化も報告したいのでその都度、英語を調べて伝える努力をしている。今日は12年前に子宮頸部の上皮内癌でPDT療法をしたことを告げた。Dr.は特に驚いた様子はなかった。

今日は熱があるという理由でトリートメントはお休みになった。


見上げると空とグリーンに囲まれた景色。雨続きだったので久々の太陽が嬉しく、外で散歩しながら日光浴。蝶々、リス、歌の上手な鳥。ハイビスカスやスカビオサ。熱帯のお花を見て癒される。道にしゃがみ、葉っぱを使って遊んでみる。 大きな葉っぱで小さい葉っぱを集めてみるだけ。特に意味はない。だんご虫がふた回り位大きくなったくらいの虫を見つけて、観察。自然の恩恵を受けて心が豊かになっていくのが解る。

通りがかったクリニックの女性スタッフが声を掛けてくれる。お互い片言の英語。いつまでも私の近くから離れずコミュニケーションを取ろうとしてくれる。言葉は通じないのに好意が感じられる。Googleの翻訳アプリが大活躍!地元のマラーヤム語にも変換してくれるので、単語で伝える事ができる。

今日は敷地内の道場で格闘技があるのだと言うようなことを教えてくれた。そういえば昨日、りんこさんがカラリパヤットというケララ発祥の古くから伝わる武術が行われるんだと言っていたな。何か良くわからないけどそれを見るのが今日の一大イベントとなった。

カラリパヤットというケララ発祥の古くから伝わる武術

カラリパヤットは数千年の歴史を持ち、現代でも修行者たちによって受け継がれている世界最古の武術。この日は近所の人達が稽古(試合?)を見に集まってきていて、クリニックのスタッフも稽古に参加していた。

しなる長い剣に丸い盾を持って戦う若き修行者達に対し、剣が交差する度に出るもの凄い大きな音に、驚き、叫び声を上げる私達日本人。ダイナミックでエキサイティングな剣術に圧倒された。後で知ったけど、カラリパヤットは、ヨガやツボや薬草療法などアーユルヴェーダに通じているそう。

そしてこの最古の武術は、東南アジアや中国にも伝わり、空手の基にもなっているんだろうで、インドの歴史の長さを実感した。

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私と一緒にアーユルヴェーダ体験をした流水りんこさんの実体験が本になりました。ここニチイルアーユルヴェーダナーシングホームでの体験が詳細に描かれていますよ。ストーリーもとても楽しく引き込まれます!私もキャラクターの一人で出演していますので是非読んでください〜〜。


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