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アーユルヴェーダと私〜インドで子宮頸がんの治療を受けた話vol.5

2015年11月。南インドのケララ州で約3週間に渡って体験したアーユルヴェーダ。その偉大な叡智、アーユルヴェーダの存在を伝えたい気持ちから、入院中に私が書いていた日記をここで公開。vol.5ではインドに来て、10日ほど経ったお話です。

前回までのお話はこちら☝︎

今日は排尿に1度しか起きなかった。尿の回数が多いのはハーブ水のせいだと思っていたけれど、アビヤンガ(オイルトリートメント)の解毒作用なのかも知れない。昨日は熱があってトリートメントを受けなかったので、朝の排便がない。

8時半の朝食の前に、Dr.シャシクマールの回診。昨夜の状態と、熱、鼻水が止まった事を告げる。脈を測り、もう大丈夫だね!と言われる。 Dr.のすごいところは、顔をみたり脈をみただけでその人の状態がすぐにわかるところ。経験と目に見えない鋭敏な感覚と知識で人を治癒に導いてくれる。本当に素晴らしいDr.って居るんだ。診てもらえる私は幸せだ。

10時半、施術前にDr. クリシュナの診察。今日は30分のトリートメント、アビヤンガ。ヘッドバス(洗髪)はなし。トリートメントは体力を使うから30分くらいが私にはちょうど良いかも知れない。40分以上のトリートメントは疲れてぐったりしてしまう。

トリートメントというと、薄暗い部屋でリラックス出来て夢うつつで、
気持ちよさにウトウトしてしまう。というのを思い浮かべるかも知れないけど、ここでの施術は全然違う。

午前中の明るいトリートメントルームで、タオルは敷いてない木のベッドの上で私はふんどし1枚。二人のセラピストがハーブで浸けたセサミオイルでマッサージしてくれるんだけど、木のベッドが肌に擦れて痛い。私は皮膚が薄いので、足の踵が擦れて、靴擦れのように皮が剥けてしまった。

そして、とにかくここは蚊が凄い。ジャングルのような緑に囲まれた病院だから仕方ないけれど、噛まれやすい体質の私は標的になる。ドクターに夕方はテラスに出ないほうがいいと言われ痒み止めの粉の塗り薬をもらった。蚊に刺された箇所に塗り、足の傷用にもらったグリーンのオイルは患部に塗布。昨日のハーブ薬を飲む。

蚊に刺された箇所に擦り込ハーブ薬
クレープ状に焼いたドーサとココナッツミルクとミントのシチュー、豆のシチュー

13時のランチを済ませ、日光浴の為お散歩へ。クリニックの敷地内でグリーンに囲まれてぼんやり過ごす。鳥が羽ばたく音、ニワトリや犬の鳴き声、風で木がゆらゆら揺れているのを、ただ見ているだけの時間。何もしていない時間。段々と意識が内側に向いてきているのを感じる。

仕事の事や彼のことも考える事が少なくなってきた。何も不安に感じる事はない。パソコンメール、SNSはもう見ない。過去、未来に意識を向けず今に焦点をあてる。今この時間を大切にする。


午後、りんこさん達とDr.シャシクマールの案内で院内を見学。アーユルヴェーダの薬が作られているところを見学させていただく。ちょうど女性スタッフがハーブを擦っていて、ドクターが「これはあなたの薬だよ」と教えてくれた。敷地内で育つハーブで、実際に作っている人の姿をみて、心が熱くなる。ああ、私はこうして植物や人からの恩恵を受けてるんだ。

子宮頸がん(高度異形成)だった私の薬を作ってくれている

Dr.達が私の薬を”スペシャルメディスン”だと言っていた意味がやっとわかった。皆から沢山の愛情をもらい、私は本当に幸せだ。毎日の食事もそう。
一つ一つが私の健康の為に与えてくださっているもの。アーユルヴェーダには人と自然の愛とエネルギーが詰まっている。
本来なら日本で入院して手術をするはずだった。だけど縁あって一人でここまでやって来たのだ。私は必ず健康になる。


ニチイルアーユルヴェーダの病院
ラボで作られたハーブ薬

【毎日のスケジュール】
5時半    起床
6時  飲み薬を飲む
6時半  ベッドコーヒー
8時半  朝食
11時     オイルトリートメント
13時  昼食
15時半 シルバーのスプーンに盛られたスペシャルメディスン
16時前 小さなカップに入れられた飲み薬
16時  外陰部洗浄用のハーブ
17時     バスタイム
18時半 夕食
20時半 飲み薬
22時  消灯

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私と一緒にアーユルヴェーダ体験をした流水りんこさんの実体験が本になりました。ここニチイルアーユルヴェーダナーシングホームでの体験が詳細に描かれていますよ。ストーリーもとても楽しく引き込まれます!私もキャラクターの一人で出演していますので是非読んでください〜〜。


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