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UXを考える〜鉄道会社の企画特集サイト〜

こんにちは。関西を走る京阪電車・阪神電車・JRの期間限定特集のサイトについて比較し各電鉄がどう打ち出しているかを考えます。

鉄道会社ではシーズンの特集をしている

鉄道会社は、シーズンに合わせて沿線のまちに人がきてもらう企画を随時打ち出しています。沿線の魅力をどう伝えるかは、各電鉄の世界観や沿線のまちの様子・特産品・名所によって異なります。

京阪電車「酒粕グルメさんぽ」

設定期間:2021/10/30〜2022/01/23
目的:京都南部・伏見の酒粕関連のグルメを堪能してもらう

サイトでは印刷も可能なPDFでグルメさんぽのMAPを公開。同時にフォトコンテストを開催していることもお知らせし、写真撮影・シェア目的での参加も促しています。

サイト自体は情報を伝える意図はなく、実際に伏見に足を運んでもらうきっかけづくりの役割を果たしています。


阪神電車で行く灘五郷

設定期間:2020/09〜
目的:阪神沿線の「灘五郷」と呼ばれるエリアの紹介と酒蔵の紹介。さらにイベントを組み合わせ、参加者同士が関わることのできる機会を作る。

オンライン酒場のイベントなどを行なっています(記事執筆当初はサイトにアクセスできず)。ほか、関西のテレビ番組に出演されているお天気キャスター蓬莱大介さんご出演で、灘五郷のお酒の魅力を知ることのできるZOOMイベントも。

一時期、灘五郷を案内してくれるガイドツアーもあったりして、興味を持った参加者が深く灘五郷を知ることができるイベントが盛り沢山です。

「沿線に足を運ぶ」といっても、このようにイベント主催者や関係者と参加者がつながる機会があるのはSNSが浸透した今の時代に即した体験の作り方だと感じ、とても印象的でした。


JR「第56回 京の冬の旅」

設定期間:2022/01/08〜2022/03/18
目的:紅葉、桜と比較しオフシーズンとなる冬の京都に足を運んでもらう機会を作る。普段は見学できない庭園、仏像、障壁画、建築など様々な文化財が期間限定で特別公開。

JRはいつも京都に関する企画では寺社仏閣の限定公開を目玉としています。

JRの強みは、旅行代理店「日本旅行」を傘下に持つため、旅のコンテンツ発信が強力な点です。実際、京の冬の旅の企画においても、「貴重な体験ができるプラン」を用意しているそうです。
阪神電車の企画と比較すると、少々値段が張ります。「おとなの休日倶楽部」同様、課金をすることでその分リッチな体験ができることに価値を感じる層をターゲットとしていると考えられます。


まとめ

同じ鉄道会社とはいえ、企画の趣旨によって大きく打ち出すポイントが変わることがお分かりいただけたでしょうか。

特に私が参考となったのは阪神電車の企画です。
申し込めば無料でイベントに参加でき、お酒についての知識が得られるとなれば興味ある人は繋がりやすいですよね。

SNSでつながることにだんだんと慣れてきた人々へ、企業はオンラインでつながる機会をもっと設けてもいいと思いました。むしろ、社会的に信頼のおける企業だからこそできることだと思います。

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