ナルト×考察：ナルトは、なぜ螺旋丸・螺旋手裏剣を習得できたのか？"学びの制限"を解除する方法を探る【Ep5】
こんにちは、ひとかどさんです。
ナルト×心理学
さて、今週は、先週紹介した「学びのキャパシティーを制限する３要素」をより深く理解するために、私の大好きな漫画『NARUTO』から、主人公ナルトに登場してもらいましょう。
ナルトといえば、元々は落ちこぼれの忍者でありましたが、物語が進むにつれ、どんどん色んな技を習得し、成長していきます。
これは、まさに「学び」について考えるにふさわしい題材でしょう。
そこで、ナルトを代表する技、「螺旋丸と螺旋手裏剣」を取り上げて、"学びのキャパシティーを制限する３要素"を、ナルトがどのように乗り越えたのかを探るのが今週の狙いです。では、お楽しみください。
先週のおさらいとなりますが、人は何でも学べるものですが、そこにはある要素に何も制限がかかっていない状態という前提がありました。そして、そのある要素とは、「欲求」「戦略」「実行」の３つでした。
（1）欲求について
まず、欲求についてですが、これについてはナルトに制限はかかっていなかったと考えられます。
つまり、ナルトは新しく強い技を習得したいと思っていたということです。
螺旋丸の時には、“暁“に狙われ始めたことで強くなりたいと思っておりました。
螺旋手裏剣の時には、２年に及ぶ修行の後、オロチ丸のアジトに潜入するも、サスケ奪還が叶わなかったことから、もっと強くなりたいと思っていました。
以上から、ナルトの学びのキャパシティーについて、そもそも欲求に制限はかかっていなかったといえるでしょう。
（2）戦略について
次に、戦略についてですが、ここが良き師との出会いによって、ナルトが学びのキャパシティーにかかる制限を解除できた大きなポイントです。
螺旋丸の時は、言わずもがな、伝説の３忍・自来也によって、戦略が加わります。
そう、「水風船・ゴムボール・風船の修行」ですね。初めは右回転を意識すること（巻ノ17・P138-139）、次はマークでチャクラを集中して練ること（巻ノ17・P172-173）を自来也から教わりました。
そして、螺旋手裏剣の時は、カカシ先生によって、膨大なチャクラ量を持つナルトだからこそできる「多重影分身での修行」（巻ノ35・P110-111）、そして「滝切りの修行」（巻ノ35・P168-169）という戦略を授けられていました。
いかにナルトといえど、自来也とカカシ先生という良き師から戦略を授けられなければ、学びのキャパシティーに制限がかかるのだと考えられます。
(3)実行について
最後に、実行について、いつもナルトの中の「何か」が実行を成し遂げる鍵としてあったと考えています。
螺旋丸の時は、「綱手との賭け」です。
「まっすぐ、自分の言葉は曲げねェ」（巻ノ19・P95））という忍道を貫き、１週間で螺旋丸をマスターするという綱手と交わした賭けが実行の肝になっていたと思われます。
螺旋手裏剣の時は、「カカシ先生からの信頼」と「サスケの存在」です。
特に、螺旋手裏剣は、技を考案した四代目火影ですら扱うことができなかった「会得難度Sランクかそれ以上」の技でした。
始めはそんな技の会得は無理だというナルトでしたが、カカシ先生の言葉「四代目火影を超える忍はお前しかいないと…オレはそう信じている」（巻ノ36・P36）との言葉にナルトの目つきは変わります。
そして、修行中もカカシ先生が、多重影分身の修行の効果の大きさを口にしたヤマトに対して、「いや…この修行方法のお陰ばかりじゃないよ。サスケがそうさせるんだ」（巻ノ35・P195）と言っていたように、実行を続けるナルトの中には「サスケの存在」があったのです。
だからこそ、技を決める直前、ナルトの意識の先はサスケにあったのでしょう（巻ノ38・P23）。
ナルトの目の先にいつもいるお前が…ナルトをどんどん強くしていっているんだよ…なぁ…サスケ（はたけカカシ）
まとめ
いかがでしたでしょうか？私の大好きな漫画、『NARUTO』から「ナルト」というキャラクターに登場してもらって、ナルトが"学びの制限"を解除した方法を考えてみました。
今週のポイントとしては、いかにナルトであっても、制限を解除するためには、良き師との出会いや、自分以外の誰かとの間の絆、それにまつわる強い意志が必要だということでしょう。
突き詰めれば、やはり「人」なのですよね。
【参考資料】
『NARUTO』巻ノ十七 イタチの能力!!
『NARUTO』巻ノ十八 綱手の決意!!
『NARUTO』巻ノ十九 受け継ぐ者
『NARUTO』巻ノ三十五 新たなる二人組!!
『NARUTO』巻ノ三十六 第十班
『NARUTO』巻ノ三十七 シカマルの戦い!!
『NARUTO』巻ノ三十八 修行の成果…!!
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