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ワンピース×考察:ゾロのカッコ良さの秘訣=内的世界の安定?【Ep7】

こんにちは、ひとかどさんです。
いきなりですが、『ONE PIECE』のゾロってカッコいいですよね。
なんでなんでしょうか。
キャラでしょうか?技でしょうか?セリフでしょうか?

ひとかどさん的には、
「内的世界(思考・感情・行動の相互作用で構築される世界)が安定しているから」だと答えます。
これは、前回紹介した、人が外的世界をどう捉えるかを説明する“経験モデル”が関連していますので、まだの人は読んでみてください。

ゾロの出発点

ゾロといえば、麦わらの一味のナンバー2で(第1031話の扉絵がアツい!)、その初登場は巻一の第3話です。

ゾロの出発点としては、親友・くいなとの約束から信念(「世界一の大剣豪になることが自分の目指すもの」という思考)が形成され、それがいつもポジティブな行動に影響しています。
船の上でよく筋トレしている(行動)のはよい例ですね。

おれ、あいつのぶんも強くなるから!!!
天国までおれの名前が届くように、世界一強い大剣豪になるからさ!!!!(ロロノア・ゾロ)

『ONE PIECE』巻1・第5話“海賊王と大剣豪”

ゾロの内的世界〜vs鷹の目のミホーク〜

そんなゾロですが、海上レストラン・バラティエで、世界最強の剣士・"鷹の目のミホーク"と闘った時はどうだったでしょうか。
言わずもがな、初めての強敵を前に、珍しく感情がネガティブに向かいます。
特に、ミホークに、大技・鬼斬りを見切られた時は、完全に取り乱していましたよね。

こんな…バカな事があるか…!!
そんなわけねェよ…いくら何でも、こんなに遠いわけねェ…!!
世界がこんなに遠いハズはねェ!!
…この距離はねェだろう!!この遠さはねェだろう!!(ロロノア・ゾロ)

『ONE PIECE』巻6・第51話“ロロノア・ゾロ海に散る”

さて、ここで終わらないのがゾロのカッコ良さの所以。
一体、何が起きたのでしょうか。

ゾロの内的世界の変化

それまで乱れていたゾロの内的世界が安定し始めるのは、大技・虎狩りが通じなかった瞬間です。

まず、ミホークの短剣が突き刺さりながらも、一歩も退かないという行動として現れます。
なぜかとミホークに聞かれると、ゾロは「わからねェ…」と答えながら、ここを退いたら「もう二度とこの場所に帰って来れねェような気がする」という思考を吐露します。

そして、奥義発動、「三・千・世・界」!!
これが通じなかった時、それまで「この遠さはねェだろう!!」と受け入れなかった「剣士としての敗北」を真っ直ぐに認め、素直に受け入れるという気持ち(感情)に大きく変化します。
これが、「背中の傷は剣士の恥だ」と言い放ち、ミホークの前で正面を向き直す行動となるのです。

最後に、ウソップ達によって海から引き上げられたゾロがルフィに語りかける時、ゾロの目元は隠されて描写されていますが、ここでは、すでにゾロが「悔しい」という感情から泣いていると考えられます。
そして、素直に敗けを認めた上での「悔しい」という感情が、船長・ルフィへの「誓い」という行動に繋がっていると考えられます。

おれはもう、二度と敗けねェから!!!!
あいつに勝って、大剣豪になる日まで、絶対にもう、おれは負けねェ!!!!
文句あるか、海賊王!!

『ONE PIECE』巻6・第52話“誓い”

"鷹の目のミホーク"という外的世界の捉え方が変わった

さて、長くなりましたが、端的に言えば、ゾロの内的世界の変化により、ミホーク(他人)や自分の将来という外的世界の捉え方が変わったことがポイントです。
特に、感情がぐちゃぐちゃであれば、行動や思考もそれに準じたものになるし、逆に、思考が安定していれば、行動や感情もそれに伴って安定していくのです。
これが、感情・思考・行動という内的世界が相互に影響を及ぼし合うということなのです。
そして、内的世界が安定していればこそ、外的世界(他人や身の回りで起きる出来事、自分の過去や未来など)も安定的に捉えることができるということでしょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか。
内的世界が安定してると、どんな外的世界もポジティブに捉えることができるし、それがゾロのカッコ良さの所以なのではないでしょうか。

悩み多き現代人。

何か物事を否定的に捉えてしまう時は、今一度、それに対する自分の内的世界(感情・思考・行動)を見直してみてはどうでしょうか。


【参考資料】
『ONE PIECE』巻1 ROMANCE DAWNー冒険の夜明けー
『ONE PIECE』巻6“誓い”
『ONE PIECE』巻102“天王山”

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#心理学
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