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映画を英語でレビュー#33 天使のくれた時間 The Family Man (2000)

人生の選択について考えさせてくれる映画

クリスマスイブに天使が見せてくれたのは、、、

映画は若いカップル、ジャックとケイトが空港で別れるシーンから始まります。ジャックはこれからロンドンのある銀行で研修を受けるために飛行機に乗る所ですが、ケイトは、この別れが永遠の別れになるような気がして、飛行機に乗らないように説得しています。そんなケイトの説得もむなしく、ジャックは飛行機に乗ってしまいます。

それから13年後。ジャックはウォールストリートで成功し、自由な独身ライフを謳歌していました。そして、彼の側にはケイトとは違う女性がいますが、真剣な付き合いをしているわけではなさそうです。

多くのアメリカ人はバケーションに入るクリスマスイブも、ジャックは仕事をしています。仕事中、ケイトから連絡がありますが、彼はそれを無視してしまいます。

仕事から帰る途中、彼は店員に理不尽な扱いをされて、激怒している黒人青年、キャッシュに出会います。キャッシュの怒りを何とかなだめ、彼と会話をしているときに、ジャックはキャッシュに、人生で失っているものはないか?と聞かれ、彼は「欲しいものは全て持っている」と答えます。すると、キャッシュは「これから起きることはあんたが招いたことだ」と言って去っていきます。

次の日、ジャックが目を覚ますと、高級ホテルではなく、庶民的な一軒家で、隣には別れたはずのケイトが寝ていて、子供たちが2人いました。訳が分からずジャックは、昨日まで働いていた会社に行きますが、誰も彼のことを覚えていません。

天使がくれた時間は、13年前のあの空港で、ケイトと別れなかった場合のその後の彼の人生を見せてくれていたのです。

しかたなく、戸惑いながらもケイトの夫、子供たちの父親として生活するジャックは、徐々に、家族への愛に気づき始めます。

やがて、天使のくれた時間が終わり、元の独身貴族の生活に戻ることになったジャック。その生活にはケイトも子供たちもいません。ケイトと子供たちとの生活を知ってしまったジャックは、何を選択するのか?


人生は選択の連続

アメリカに留学していたころ、大学の教授が、「人生は選択の連続だ」と言っていたのを、この映画を見て思い出しました。ジャックは、ケイトと別れるはずがないと思って、ロンドン行きを決意しますが、その結果2人は破局してしまいます。しかし、ジャックは、ビジネスマンとして大成功します。また、ケイトも、弁護士として成功し、立派なキャリアを築いていました。

でも、もしあの日、ジャックがロンドン行きをやめていたら、ジャックとケイトは結婚し、家庭を築いていたのです。どちらかが正しい、というわけではなく、人生というのは、自分の選択とその結果の連続であり、「もし」というのはないんだと思います。
ジャックは、運良く(?)天使にその「もし」の世界を見せてもらい、二つの人生のどちらかを選択できましたが、私たちは、そんな経験をすることはないですよね。

私は、高校卒業後、アメリカ留学の道を選びましたが、もし、アメリカではなく日本の大学に進学していたら、もしくは就職していたら、私の今の生活はどう変わっていたのだろう?アメリカの大学を卒業後、私は帰国する道を選びましたが、もしそのままアメリカで就職していたらどうなっていたんだろう?きっと、夫に出会うことはなく、子供たちにも出会えなかった。そう考えると、今の私は何て幸せなんだろう、と思います。人生にたらればはない、と言いますが、本当にそうですね。

「無視する」は英語でなんて言う?

”仕事中、ケイトから連絡がありますが、彼はそれを無視してしまいます。”
を英訳すると
He got a message from Kate at work, but he ignores it.
となります。

「無視する」は
ignore
ですね。


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