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IT活用でリモートワークをもっと推し進めませんか?

ITコンサル×パートナーCFOのタナショーです。
このnoteでは経営者にITを身近に感じてもらうための記事や、IT活用のヒント、経営者へのお役に立ちそうな記事をお届けしていきます。

今回は現在多くの企業が実施しているリモートワークについて、リモートワークを更に推し進めた場合のメリットデメリットと、必要となるIT技術についてお伝えしていきます。


リモートワークのメリットは分かりやすい

リモートワークを推し進めることによるメリットは分かりやすく、とても魅力的なものとなります。特にフルリモートワークが実現してしまえば、社員は住みたかった場所への移住やワーケーションなども可能となり、モチベーション向上や採用向け自社PRとしては抜群の効果を示すことになるでしょう。

①人材の確保
育休や介護中の人材の確保。採用での自社PR効果が向上する
②モチベーション向上
出社が不要になるため、通勤時間がなくなる。または移住などの住居選択の自由が増えた社員のモチベーションが向上する
③コスト削減
通勤費の削減。オフィスを構える必要がないため、レンタルオフィスなど固定オフィスを持つ必要がなくなる

01.メリット


今までの業務をリモートに置き換えるのでは不十分。リモートワーク向けに業務自体を変えていく

次はデメリットです。見出しに書いたように「業務自体をリモートワーク向けに変化させていく」ことが個人的にリモートワークの一番困難なことであり、かつ重要な考えだと思います。付け加えるなら、この「リモートワーク向けに業務を変えることができていない」部分がデメリットとして表面化するのだと考えます。

①生産性低下
ディスコミュニケーションによる業務の後戻り、またはリモートワークでは実施しづらい業務が残っていることによる生産性の低下
②マネジメント/評価のアンマッチ
リモートワークでのマネジメントがうまくいかない。勤怠などの労務管理もできず、また顔も合わせづらい非対面状況下での人事評価が困難である
③不公平感による協調性の欠如
業務上どうしても出社が必要な部署や、同じ部署内で出社が必要な人と在宅勤する人とに分けたことによる不公平感の発生。それに伴う両者間での協調性の減少。
在宅勤務側の負い目に近い感情も無視できず、結果生産性の低下にも繋がる
④セキュリティへの懸念
自宅での作業や衆人がいる場所で作業することが可能となるため、通信環境の不備や他人に盗み見られることによる情報漏えいのリスクがある。監視下のない状態で作業をさせる以上、どうしてもこのリスクは拭えない

02.デメリット


リモートワーク導入に使えるIT活用のポイント

リモートワーク導入促進のためにIT活用できそうなポイントになります。具体的なITサービスは、以前の記事「企業経営で使えるITサービス100選」でも紹介しています。こちらも合わせて読んでください♪

①コミュニケーションを高める
協業、協創性を高めるコラボレーションツールを使って、リモート間でのコミュニケーションを活発化させます。Chatwork,Slackなどのチャットツール。ZOOMなどのWeb会議ツールなどは導入済みの会社も多いと思います。またプロジェクト管理でよく使われるTrelloなどのタスク管理ツールも、部下の進捗管理に使えておすすめです。
②共通業務をリモートワーク化させるためのITサービス導入
出社しないとできない基本業務をオンライン上でも実施可能にしていきます。紙については電子化してペーパレス。社内稟議や承認作業をWF、契約については電子契約、勤怠管理もインターネット上で打刻。TELについてもクラウドPBXサービスを使えばパソコンやスマホで会社の電話を取ることが可能です。
③各部署の専門業務の見直しとITサービス導入
バックオフィス業務やHR業務など、各部署が専門で行っている業務もオンライン上で実施できるようにしていきます。ここは部署ごとに使うサービスが変わってくるので具体的な事例は書きませんが、ITサービスを導入するときの注意点を別記事にしています。こちらもご覧になっていただければと思います。
ITサービス導入は「目的」と「繋がる先」を見ないと無駄が生まれてしまうという話
④リモートで実施できるPC環境と社内システムアクセス方法の見直し
持出しPCの管理や、社内独自のシステムがある場合に社外からでもアクセスできるような対応をしていきます。ここは持出しPCと社内システム(サーバ)をVPNで接続するのが一般的です。
そこから発展して、持出しPCを「Amazon WorkSpaces」で仮想デスクトップ化→社内サーバもクラウドサーバに移行することによって、今まで資産として計上していた固定費を変動費化することもできます。

03.ITサービス


上記を突き詰めていった場合、一つの理想形としてはこうなります。

04.理想

もちろんこれは一例なのですが、ここまでいくと商品の在庫倉庫や店舗などの最低限リアルに必要なものを除き、本社としての機能は全てオンライン化。オフィス賃料やPCなどもコスト削減または変動費化することが可能になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。主にIT活用の目線でリモートワークの対応施策を記載しましたが、もちろんIT以外の面でも課題は複数ありますのでそれらの対策は必要です。そこを含めると語り切れませんので、Tipsのみ。

05.その他事例

リモートワークを本気で取り組んだとしても、導入して1ヶ月は生産性が落ちることを覚悟したほうがいいそうです。リモートワークへの移行に伴うディスコミュニケーションや課題を一つずつ見つけ、改善していく。そんな地道な取り組みを社員全員で取り組んでいくことが大事なのかと思います。


次回からDX(デジタルトランスフォーメーション)について複数回に分けてお送りしていきます。次回も楽しみにしていただければ嬉しいです♪
タナショー

参考にさせていただいた情報
・株式会社キャスター「キャスター仕事図鑑/Job Guide」
 https://speakerdeck.com/caster/job-guide
・テレワーク生産性向上研究会「テレワークをはじめよう」,書籍,amazon
・若新雄純の『あたらしい経営?』 ,Podcast

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