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【生き物からのラブレター#14】プランクトンの世界へようこそ!

海の中はプランクトンだらけだ!

海の食物連鎖は植物プランクトンから始まる。植物プランクトンを動物プランクトンが食べ、動物プランクトンを小型の魚や他の小さな動物たちが食べる。そして最終的には私たちの身にもなるわけだ。

普通に採取した海水を見ればプランクトンはいるにはいるのだけれど、もっと効率的にたくさん観察するために網を使って一網打尽にする。

と言っても小さいプランクトンはそんじゃそこらの網じゃ網の目を通り抜けていってしまうので、プランクトンネットという特に網目の細かい特別な網を使う。

プランクトンネットを船から垂らし、船を走らせること数十分。ネットを引き揚げ、海水を満たした標本瓶の中に網底に溜まっているはずのプランクトンを晒す。

本当にいるのだろうか?と覗いてみると、いるいる!ミジンコみたいな小さいやつが元気に泳いでいる!おそらくこれはカイアシ類だ。

ワクワクしながら実習室に戻り、今度は顕微鏡で観察をする。そこには信じられないくらい多様で美しいプランクトンの世界が広がっていた!

丸くて蓮の葉みたいな夜光虫や、ベル型の繊毛虫。太陽みたいに放射状に棘が伸びているものや、錨型のものなど、一つ一つ形が面白く宝石が散らばっているようでまったく見飽きない。

その中でもやはりよく動くものは気になってしまうものだ。四角い細胞が連なった棒のような珪藻にツリガネムシの仲間が大量にくっついていた。

カップの底に柄がついたような形をしたツリガネムシは、時折ピンっと柄を真っ直ぐ伸ばすように跳ねるのだ。そしてまた柄を弛ませ、、、跳ねる!を繰り返す。これがたくさんいるのだからピョコピョコと可愛い。

丸くて多数の触手の生えたものが時折ピクっと動くなと思ったら、なんとこれはクラゲの赤ちゃんだった。そうそう、ウニの発生で見たプルテウス幼生など他の動物の幼生もよく見つかる。

特に私がお気に入りなのが、ホウキムシのアクチノトロカ幼生だ。アクチノトロカはキノコがスカートをはいたような形をしている。踊るようにクルクル泳ぐ姿が可愛くて、見つけるとテンション上がりまくりだ!

その他にも本当に矢のように真っ直ぐなヤムシや、動物とは思えない樽形のウミタル。エイリアンのような頭から尻尾が生えてるオタマボヤなど、私の印象に残っているものだけでも数えていたらキリがない。

目には見えないものが私たちを支えている。プランクトンの世界はその事実と世界の美しさを実感させてくれる魅惑の世界だった。


☆生き物との出会いや体験を綴るエッセイ連載中☆


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