見出し画像

娘ちゃん、光る靴を手に入れる

娘には、基本的にはスニーカーを与えている。
ただし、最近は『長靴』がたいそうお気に入りだった。保育園の登園、日頃のお散歩など、ほとんどが「長靴で行く」といそいそ履きこむ。
一度同じクラスの男の子に「なんで晴れてるのに長靴なのー?変!」と言われていたけれど、それに傷つくこともなく元気に長靴を履き続けていた。
子ども、長靴好きだよなぁ。ブーツ的なオシャレ感を感じているのかね(この時期暑くない?とも思うんだけど)。保育園内用にスニーカーも別途用意しなければならないので荷物ではあるけれど、なるべくは本人の希望に沿ってやらせてあげたい。園内では普通のスニーカーにしなきゃだめというルールもちゃんと聞き分けられているようなので、ならまぁ良しである。

それは良いのだけれど、そういうことをしていると、靴が少し小さくなってきたことに気づきにくい。
先日、ずいぶんスニーカーが汚れてきたなぁと思って洗ってみて、もうかなり靴自体が痛んできたことに気がついた。洗って綺麗にはなったし、本人は小さくないと言い続けているけれど、結構つま先ギリギリなのでは……?もうワンサイズ大きいスニーカー、あるんだけどあんまり履いてくれないんだよなぁ。
というわけで、西松屋に行って「何か好きな靴ある?」と聞いてみた。「これ」と選んだ靴のサイズは16.0。今までが14.5か15.0だったはずなのでかなり大きいだろうかと思ったけれど、履かせるとそうでもない。値段もそこまで高くなかったので、買ってみることにした。

派手なピンク色のその靴は、今までの靴よりも底がしっかりしていて、なんというか『ちょっと小学生寄りのスニーカー』になってきたなぁという感じ。今までのは『幅広』を歌う、もうちょっと柔らかい感じというか……なんとなく『ベビー向け』の延長というか……なんかね、ちょっと違うんだよね、作りが。
で、なんと光る。ピカピカ光る。
子どもが絶対好きなやつ。

お店では光らせなかったので甘く考えてたんだけど、帰宅してみたら予想の5倍くらい眩しく光ったのでめちゃめちゃびびった。
ちょっと暗いとすっげぇ目立つ。明るい場所でもそれなりに目立つ。えっ、今の靴、こんな光んの?????
夫も「うわ、すげぇ光るwwww」ってびっくりしてたので、おそらくだけども我々の子どもの頃より派手に光るようになってる。スイッチ式ではなく歩いた時の振動によるセンサーで光るものらしいので、こっちで消すこともできない。そして案の定というか、娘がはちゃめちゃに気に入ってしまった。おあー……これは、保育園のOKが出るやつなのか……???

もう長靴のことをコロッと忘れたのか、娘は散歩も登園も「ひかるおくつ」を指定してくる。
とりあえず登園用に履かせて、普通の靴も持って行った上で保育園の先生に相談してみたところ、
「えーーーーと、今もうどこのお店でも光る靴が溢れてるんで、一応園として明確に禁止にはしてないんですけど……ただ、みんなが気を取られてしまうので、出来ればその、ご遠慮いただけた方が……禁止ではないんですが……」
と、大変モゴモゴした返事が返ってきた。
もうそこまで明確な理由があるなら、きっちり禁止にした方が話が早いのでは……?とも思うのだけれど、まぁ多分私が思う以上に今後子ども用の靴売り場で「うわ、これも光る!これも光る!光らないやつ、えーーと娘ちゃんこれは?えっ、お好みでない?そっちが欲しい?でもそれ光るからえーーーーと!!!!」みたいな案件が増えるんだろうなぁと、遠い目をする。でも遠慮してほしいっていう気持ちはよくわかるよ先生、今まさに娘本人が「見て!光ってる!」って自分で足を止めてるからねえ。子どもたち、全然進んでくれなくなるよなこれ。
尚、日頃「これはご遠慮頂いて」とお話し頂いたことは1も2もなく「わかりました!!!」と答える方なので、別に先生が私を怖がって言葉を濁したのではないと思っている。というかまぁ、それに文句いう人は先生に事前確認せんからよ……。きっと今まで、園の方でも色々トラブったんだろうなぁ……(何の施設においてもだけど、その施設を利用するならそこが提示したルールに従うのが筋だと思うんだけどねぇ)。


私も子どもの頃、履いたなあ光る靴。
私の時は赤く「ピカッピカッ」って光る靴で、それが、林間学校の暗い道で光るのを「怖いから止めろ」と「光る方が怖くないからそのままで」の両方の声が列の後ろから飛んできた。
真逆の指示にとても困ったものの、「止め方わからん、ごめーん!」しか返せなかったなぁ。事実、どうしようもなかったわけだが。
今の娘みたく「ビカビカビカビカッ!」ってゲーミングカラーに光る靴でも、あの頃怖いって言われたのかなぁ。

大人になると履く機会がなくなる靴だから、めいっぱい楽しむと良いと思うよ。
たくさん歩いて、いっぱい光らせようね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?