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娘の遠出記録、更新中。

つい先日、初めて娘を電車に乗せた。
それはそれで、大切な『娘のはじめて』記録として、記事にさせて頂いた次第だ。


ただ、あまりに乗車時間が短かったこともあり、『娘を電車に乗せても、すぐグズったりはしないなぁ』というところまでしか分からなかった。
それはそれで大きな一歩として、もう少し娘の遠出可能地域を見極めたいところがある。何かしらきっかけを得て、また遠出したいなぁと思っていた矢先のこと。


「お出かけしてくるー!今日は○○に行く!」


よくLINEをしてる友人から、連絡が入った。
いつもの雑談LINE。もう臨月になる彼女だけれど、今日も体調は悪くなさそうで何よりだ。
……臨月かー。もうちょっとしたら、生まれるんだよな。そしたらまたしばらく、会える機会が減りそうだなぁ。娘がぷくぷくしてるうちに、ほんとは1回くらい会わせたいんだけどな。

うーん。○○か。うん。

……こないだの娘の感じから予想するに、ちょっと頑張ったら、そのくらいなら行けないかな?



「いいねぇ、じゃあ待っててもらえたら私もそこまで行こうかなぁ」なんて、冗談めかしながら言ってみる。こういう時に半分冗談のような提案をしてしまうあたり、我ながらチキンだなぁと思うのだけど、まぁなんせ突発企画だし、娘がどこでグズるのかわからんし、相手も妊婦だから無理させられないし、今回に関しては多少許してほしい。

でもそのヘタレな誘いに、彼女は乗ってくれた。お、いいすか。マジすか。
実の所、今丁度授乳が終わったばかりで、娘の機嫌も良い。午前中に二度寝タイムがあったので、体力的にも申し分ない。娘のコンディション的には、お出かけチャレンジには持ってこいの日だ。行く行く、会お!

ウキウキと出かける準備を始める私に、向こうから追加のLINEが来る。


『下北沢まで移動して、「くまさん家」に行かない?』


『くまさん家』。
それは以前、私も調べて目をつけていた場所だった。下北沢あたりも娘を連れて行ける範囲ではと目論んでいたことと、このお店のコンセプトがドンピシャに私たち向きだったことが大きい。
まさか向こうから提案されようとは。喜んでそこに向かうことにした。


突発的に得られたお出かけに、やっぱりウキウキソワソワしてしまう。
あー、家でトイレを済ませておくんだった。浮かれて出てきちゃったけど、抱っこ紐しながらのトイレ、やりづらっ。まぁ、それもお出かけにおける気づきだな、うん。
トイレから急いで出てきた結果、ベルトが腰でねじれて変な感じになったまま、私は電車に乗り込む。焦るとろくなことがない。痛くはないけど、落ち着かないなぁ。まぁ娘が不快そうでないから一旦よし。娘が機嫌いいうちに移動したいんや。

ガタンゴトン(というオノマトペもなんだか違う気がするんだけど、適切な音が見つからない。まぁいいか)。揺られる、揺られる。
隣駅にはすぐ着いた。ここから先は、電車が進めば進むだけ、娘の『最長移動記録』が伸びていく。

娘はキョトンとした表情で、窓の外を見つめている。
特に外の景色に感動しているでもなく、かといって別に不快そうでもなく。
途中軽くヘドバンし始めたけど、声ひとつ出さずに揺られていく。
駅に着く頃には、ややウトウトしていた。むしろ、ずっと高温生物をお腹に抱き続けている私の方がちょっと気分悪くなってきた。
いや、先にヘバるの私かい。それはちょっと想定外だったな。


そんなこんなで、着いた。
おう久しぶりー、何年ぶりだっけ。今日はありがとねぇ。
キャッキャと話しながら、下北沢の路地を抜けていく。様々な洋服や雑貨が並ぶ通りは、ちょっと歩いているだけでも楽しい。
娘は相変わらず、キョトンと揺られている。君、大物だな。


そして、歩くこと数分。着いた。


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正直、中は広くない。行くなら事前に電話確認をすると良いと思う。
時間は基本90分制(100円/10分の延長可)。
それを物足りないと思う人もいるだろう。

ただ、ここの店は何がいいって、うちの娘のようにお座りもできない子を抱えたパパママにぴったりなのだ。
店のHPの文章を引用する。

当店は「親子カフェ」です。
○お子様連れのお客様のご利用を前提とした飲食店になります。
○お子様連れでのご利用にご理解いただける方のみご入店ください。
○お子様連れのスタッフが勤務しております、御理解の程宜しくお願い致します。
◯小学生以上よりワンオーダー制となります。


「親子歓迎」「キッズ向け」等の謳い文句のお店って、結局離乳食も用意がありますとか、子ども用の椅子やおもちゃがありますとか、まぁそういうところが多い。離乳食も始まっていない、お座りも出来ない私の娘は、同じ親子でありながら、自然と対象外にされているのだ。

ここはそうではない。
授乳室もオムツ台もある。なんと、バウンサーも貸してくれる(無料)。
何より、店自体が「お子様連れの利用が前提」を謳っているのが本当に有難い。結局店の入り口まで大人しかった娘は店に入るなりギャン泣きになったのだけれど(前回のおばあちゃん家もそうだけれど、場所見知りなのかなぁと思う)、それを縮こまりながら、周りに「すみませんすみません」と頭を下げなくていいのだ。赤ちゃんなんだから、泣いてるのは当たり前。もちろん抱っこしたりあやしたりするけれど、なだめるのにゆっくり時間をかけていい。
運ばれてきたご飯を食べながらじんわり娘をなだめていたって、誰もそれを叱りはしないのだ。バウンサーでギャン泣きしてる娘と、しばらくして少し落ち着いてきた娘の両方を写真撮影してやった。ちょっと慣れたねぇ、よかったねぇ。わはは。

運ばれてきたご飯もめちゃめちゃ美味しかった。
ハーブチキンも美味しかったけど、個人的にはフォンダンショコラが大正解です。普通にまた食べたいあれ。


やー、ここはまた来たいな。
次は、別のママ友と来ようか。それとも、今臨月を迎えている友人の子と、今度は対外でのご対面と行こうか。どちらにせよ楽しみだ。

そんで、こういう形態のお店はもっと増えてくれるといいなぁ。
私たちみたいなママからしても有難いし、『子連れのスタッフが勤務してます』ももっと受け入れられていいと思う。ただでさえ保育園も足りないのだし。親の目が端々まで届く小さなお店だからこそ可能なスタイルだとは思うけれど、それが当たり前な社会になってくれればいいなぁと、やっぱり私は思ってしまう。


とてもとても、楽しい時間を過ごして帰宅した。
娘は退店のちょっと前に授乳して、お腹いっぱいになって眠ってしまい、また大人しく揺られながら帰宅した。目を覚ましてからも、いつもと変わらなかった。そんで夜中、1時間に1回ギャン泣きする夜泣きモードに入った。
お、おぉ……お出かけ自体は余裕そうと思ったけど、後からじわじわくるタイプか。まぁやっぱり慣れないよねぇ、緊張してたんだろうねぇ。
もっといっぱいお出かけに連れてって慣れさせるべきなのかなーとママ友に言ったら「個体差です」って言われた。
また個体差か~~~(妊娠中と育児中に幾度となく出現する魔法の単語・KOTAISA!)。

まぁそれでも、めげずにまたお出かけしようと思う。
今日も良い日だった。

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