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絵本レビュー:『ねこいる!』

昨日は娘が出かけたいと言い出し、私も『3歳のワーク』的なものを追加したいと思っていたので、一緒に本屋さんに向かった。
残念ながら幼児用のワークブックにあまりピンとくるものがなく(よく遊んでるシリーズの取り扱いがないところだった)、うーんどうしたものかと思っていたら娘が「絵本買いたい」と言い出す。むぅ、ワークブック系はいつも私が勝手に買ってるからたまには本人に選ばせるのも良いかと思ったけど、本屋に直接連れてくるとこうなるのか。まぁそれはそれでよかろう。
今回は絵本にしよう。

で、どうしようかと考えてる中で目に止まったのが、ポプラ社の『ねこいる!』である。
実はこれ、以前本屋さんで見かけて(うわーーーー、娘ちゃん絶対好きそう……)と思っていた。そのうち本の候補に迷ったらこれにしよう、なんて悠長なことを思ってたら買わずにしばらく経ってしまって。よし、今日はこれにしよう。購入。

Amazonのリンクも貼りますわね。
はいこちら。


ページ数が多いわけではないので、迂闊にレビューするとただのネタバレnoteになってしまうのが悩ましいのだけれど、↑Amazonの紹介ページから抜粋すると、えーとこういう感じ。

ねこがいるかいないか、完全にそれだけの本。
中に出てくる文字も『ねこいる?』『もうねこいない?』『いる!』『ババーン!』+1文字しか種類がない。+1文字が何か気になる人は自分で読んでくれ。

シンプルな絵本ながら、子どもを笑わせようとしてる意図がしっかり感じられる。途中でちょっとイレギュラーなものを挟んだり、緩急をつけたり、オチの付け方がちゃんとうまい。作者のたなかひかるさんが芸人さんの経歴を持ってらっしゃるそうで、なんとなく「あーーーー、なるほどね」って納得する感じ。

なんとなくだけど、赤ちゃんが『いないいないーーー……ばあっ!』でゲラゲラ笑うのはこういう面白さなのかなぁと、読んでてふと思った。
「ねこいる?ねこいる????(タメ)……からの、いたーーーー!っ!!! \ドッ/」みたいな。昔は「赤ちゃんにいないいないばあって、ほんまにウケるんか?これそんな面白いか??」って疑問だったけど、実際娘を育ててみるとそういう『フリ』ありきの遊びってウケるんだよね。なんかそれを、改めて思い出した。

あ、とはいえ、対象年齢0〜2歳な感じの本でもないんだよな、これ。
絵本としての構成の基本は低年齢向けかもしれないけど、色んな仕込みやオチの付け方が小学生とかにも全然ウケそうな感じ。あと、最後のオチまでしっかり読んでからもっかい読み返すと、大人も最初気づかなかったねこの存在に気づいたりする。マジでめちゃめちゃしっかり仕込まれてる。うーん、上手。

昨日も娘は1日中「『もうねこいない?』って言って?」とせがんできた。
言ってやると、「ニャニャーン!」と猫の手ポーズで振り返ってくれる。可愛い。こっちが「ババーン!」って言うだけでゲラゲラ笑ってくれる。時々「もう娘ちゃんいない?」とかアレンジしやすいのもよい。セリフがシンプルで3歳児もすぐ真似できる内容なもので、夜には娘自身がシルバニアにむけて読み聞かせをしたりしていた。購入即日で端から端まで満喫しておるな。
うむ、買ってよかった。

ヘッダー画像は、本についてきた帯。
その他いろいろ、人気の絵本の著者さんみたいなので(私はまだ持ってないけどタイトル知ってるやつばかりだ……)、絵本作家としての実力がしっかりある方なんだなぁという感じ。あっ、『サラリーマン山崎シゲル』もこの人か。
……芸人さんとしての動画とかが見つからないんだけど、そっちはないのかしら……?せっかくだからそのへんも見たかったな。YouTubeとかで配信してほしい。
それはそれとして、絵本界隈でもぜひ今後何かしらの1位を獲得してくれたら良いなぁと、応援の気持ちをそっと添えておきます。

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