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探究学習における2つのアクション

探究学習を数年やってきて気が付いたことがあります。それは、課題研究の進め方が上手くいっているチームに共通していることです。

そのことについて書きたいと思います。結論から言うとそれは2つのアクションができていることです。
1つ目は、「問い」の方向性を確かめるアクション
2つ目は、「問い」を検証するためのアクション
です。

1つ目の「問い」の方向性を確かめるアクションについてです。探究学習は主体的でなければなりません。探究はその人の知的好奇心から、ある物事を「探し究める」ことなので、継続性がないと探究はできません。そこで大切になるのが初めに立てる「問い」はです。これとテーマを決めて、自己分析や先行事例などからとりあえずこれ!と「問い」を立てることになると思いますが、その人にとってもどのくらいしっかり問い立てができているのかわかりません。そもそも、「問い」の深さなどは気にしないでいいことのように思います。そもそも答えのないことなので深さなど気にしないでいいとさえ思いますが、ただ、方向性くらいは確認しないと不安だと思います。ほんの少しだけでも背中を押してもらえると進むことができます。そこで、1つ目のアクションとして、その「問い」について話ができる人に自分の「問い」の話をしてアドバイスをもらうことです。専門家の方である必要はないです。少しでも知見のある方に「問い」について話をしてみると良いです。

ここで話をすることで、自分の「問い」の不備に気が付くことがあります。不備でなくても、かなり大きな漠然として「問い」だからチャンクダウンしてみるかなど気付きがあります。こういうメタ認知ができると、具体性への一歩です。1人の方でもやもやが消えなければ、もっと何人にもアドバイスをもらいにいけばいいのです。この1つ目のアクションができると、方向性が見えるので、進むモチベーションにもなりますし、仲間も増えたりします。いいことだらけです。

2つ目は、「問い」を検証するためのアクションです。問いに対して、仮説を立てて、その仮説が正しいのかどうかを確かめるためには必ずアクションが必要です。それは、アンケートをとる、参加観察をして状況を知る、実験してみる、実際イベントを行ってみる(そしてアンケートをとる)などやってみないとその考えが正しいのかどうかは判断できません。そこで得た結果から考察をして次につなげることが必要です。このアイデアを検証することを経営用語で「Proof of Concept(PoC)【ポック】」と言ったりします。

大阪大学の中川先生が出しているYoutubeにわかりやすい説明があるので載せます。中川先生のやさしいビジネス研究より

この検証からの学びは大きいです。ここで出てきた結果を分析し考察することで発見があると思います。2つ目のアクションは具体的であればあるほどいいとも思います。

以上、2つのアクションをしっかり行っているチームは紆余曲折ありながらも前に進んで、成果も出ています。この2つのアクションを意識して探究を行っていくといいと思います。


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