見出し画像

社会探究型課題研究バラモンプラン(2)インキュベート編[2年生の取組] ♯3

2017年度がスタートしました。バラモンプラン2年目です。五島市長模擬選挙のガチ感が少しウケて、この年は、しょっぱなからNIEの県の発表校に選ばれました。

NIE(Newspaper in Education=「エヌ・アイ・イー」と読みます)は、学校などで新聞を教材として活用することです。1930年代にアメリカで始まり、日本では85年、静岡で開かれた新聞大会で提唱されました。その後、教育界と新聞界が協力し、社会性豊かな青少年の育成や活字文化と民主主義社会の発展などを目的に掲げて、全国で展開しています。(引用は下記のURL参照)

ということで、そこを気にしながら探究学習の2年目がスタートしました。この時、2年生がこのNIEのメイン学年として活動をすることになりました。こNIEのいいところは全国紙と地方紙が大量にタダで学校に届けられる点です。もちろん教育に使うのですが、めちゃ読めます。充実しています。この時期から朝から新聞を読むという取り組みもスタートしました。週1回朝の読書の時間を「朝バラ」と名付け、この当時は先生方は記事を選んで感想を書くということを行いました。「朝バラ」は今の続いていますが、最近は生徒が記事を選ぶという生徒主体になっています。選ぶ方はその生徒の主観で選んでよく、読む方は、これまで知らない内容や普段なら知らない内容を目にすることができて多様性を学ぶことができることができます。とてもいいです。話を戻して、届いた新聞は、生徒の探究で何をしたいかを見つけるために利用されました。

新聞を活用した探究

新聞の管理や活用は思った以上に難しく、図書館の司書の先生にお世話になりました。探究は司書の先生とどれだけ協力できるかってかなり大事な要素だと思います。五島高校では、研修図書という分掌が「バラモンプラン」を運営していて、そこに図書もあるので、協力体制が整っていました。また、司書の先生が本や新聞の情報をストックして、必要な本があればすぐに取り入れてくれるなど対応が早くとても助かりました。ということもあり、2年生は新聞を活用した探究学習が進みました。

画像1

2017年(平成29年)11月1日NIEの発表会が五島高校で行われました。その際、生徒が考えた地域活性化策の中間発表を行いました。

五島ミライシティ

もう少し詳しくこの中間発表までの流れの話をします。このときの2年生は1年生の3学期に、多くの大人に集まってもらいワークショップを開きました。「五島ミライシティ」というもので、2025年に帰って来たくなる未来の五島というテーマでアイデアを出すワークショップを行いました。

五島ミライシティ

五島に仮想大学を作る!

その流れで、探究する内容を考えてきたのですが、より詳しく課題を発見するというところで新聞を活用して、世の中の課題から五島の課題を見出し、そこの打ち手を企画とする内容でした。新聞を使ったことで、内容としては幅のあるものになりましたが、よく見てみると出てきたテーマがなんと、昨年度模擬市長選で発表した先輩達とほぼ同じものだったことに、樫本は衝撃を受けました。生徒は世の中のことを知らないんだなと印象を受けました。これは視野を広げるところから始めないとと心に誓いつつ、テーマが同じなので、内容勝負で探究を進めていきました。また、当時の学年の先生のアイデアで、五島市に大学を作るという想定で、みんなのアイデアを研究できる大学を作ろうというものになりました。このように、建て付けができると、みんな(生徒だけではなく先生)が何をすればいいのかが見えてくるのでいいなと思っています。発表はみんなが入学したい大学を選ぶということになりました。

発表

いざ2月の発表では、テーマは教育、観光、医療、産業、福祉と昨年度と同じにもかかわらず、内容はもっと具体的で踏み込んだものになっていた。VRを使って観光地をアピールすると言っていたチームは観光協会が実際作っているVRの紹介をしたり、別の観光チームは外国人の人のための英語の案内を作ったりしました。内容については深いものになりました。無事五島仮想大学が選ばれました!

20170214仮想大学


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?