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社会探究型課題研究「バラモンプラン」について(1)スタートアップ編 ♯1

長崎県立五島高校の探究学習「バラモンプラン」のスタートアップについて書きます。

まずは長崎県立五島高校の紹介(五島高校HP

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長崎県五島市(人口約37,000人)の福江島にある進学校です。五島市には県立の高校が4つあり、それぞれ特徴があります。五島高校は、普通科(普通コース、スポーツコース[全国募集])、衛生看護科の全校生徒500人弱の学校です。市内全域から登校します。寮もあります。
港からも近くすぐそばに海があります。福江城という日本で一番新しいお城の本丸跡にあります。見てもらうとわかりますが、お堀に囲まれていて、みえづらいですが、二重お堀に囲まれた日本で1番防御力の高い高校です。生徒は登城する感じです。

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バラモンプラングローカル構想

五島高校では、社会探究型課題研究として「バラモンプラン」という探究学習を行っています。この探究学習のスタートは2016年になります。2015年まで五島高校では1年生と3年生だけ総合的な学習の時間を行っていました。しかも、進学校なので大学研究や小論文の書き方講座など、どこでもやっているようなことをやっていました。しかし、これからの時代は地域に根ざした課題解決学習が必要だと当時のH校長が提案をしてカリキュラムを大きく変えてスタートしたのがこのバラモンプランです。

当時はこういう理念でスタートさせました。

バラモンプラングローカル構想(PDF) 主に当時の校長であるH校長が作ったものです。

内容はかなり前衛的です。課題の多い島だからこそ、言い方はなんですが、課題解決型学習にはぴったりということです。人口も毎年700人ずつ減って、このままでは、25年度には人口が半分になる。高校生も減っているけど、高校4つもあって大丈夫?しかも、高校卒業したらみんな島外に出て行って、それはもう戻ってこない感じじゃん。みたいな感じです。そんな五島市の課題があるのに、それ無視して今までの学校やってるっていうのは持続可能じゃないよね?ということに気付かされる感じです。

実際、これには当時の教頭や教務主任など多くの方々が協働したうえでできたカリキュラムのようです。(樫本はその大変さを何も知らない。。)時間が経って分かったことですが、校長がぽっと出で思いついたわけではなく、五島市の人口減少や若者定着などをベースに市役所や産業界、高校の校長が定期的に集まって未来会議をしていたようです。ということは、バラモンプランは自治体の強い想いもあったものだったようです。

今現在の「学校の機能って何?」っていうことをもう一度再定義を迫られた感じだと思います。

そんなこんなで、2016年バラモンプランはスタートしました。

スタートしたバラモンプラン

そもそも、なぜ樫本がその担当になったのかというと、大学生の頃就活をして少し社会に明るかったからではなく、単純に暇そうだったからでもたぶんなく、五島高校の教務副主任の仕事に総探(当時総学)とLHRの担当があって、樫本ともう1人の副主任でそれぞれ分担をして樫本が総探の担当になったからというただそれだけです。当時は2年生の担任もしていたので、今年度から初めて2年生でも総学がスタートするからちょうどいいという感じで、カリキュラム作成が始まりました。

正直、最初は右も左もわからない状況でした。毎週何となく総学を行っていました。小論文の書き方とか。前と何も変わってないじゃん!と自分にツッコミたくなりながら何もできない自分がいました。

さんごさんに通い詰める日々

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困り果てていたときに、その当時、富江という町にできたばかりの「さんごさん」という私立図書館に通い始めました。本を読むためではなく、そこの館長のOさんという超面白い人と話をするためです。この時、僕は五島に来て3年目、Oさんは初年でしたが、僕よりも五島のことを知っているOさんがいることに気がつきました。何で?ってなるじゃないですか。聞いてみたんです。そうしたら、ここにはたくさん人が来るからということでした。そうか、ここはコミュニティなのか!ということで、それ以来、週4くらいで通う日々が続きました。すると、本当にいろいろな人がここを訪れるんです。島内外の人と知り合いになれました。ここで、名前を知ってもらわないと!と思い、オンラインで名刺を注文して名刺を配り始めました。ここで配った名刺の数は半年で100枚を超したと思います。多くの方と出会い、五島高校のバラモンプランについて話をしまくりました。ここで話をした人たちが、五島高校に遊びに来てくれる人もちらほらでてきた夏過ぎに、ひょんなことから樫本はそのときの学年主任のY先生と一緒に岩手県の遠野に行くことになりました。

長くなったので、つづきは♯2で!


#探究学習   #バラモンプラン   #さんごさん   #人との出会い #遠野








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