パワハラおやじに感謝

「新人は始発で来て、終電で帰るんだよ!」

40代のパワハラおじさん先輩がそういった。

今なら言い返せる。

始発で来て他の人が来るのを待つことになんの意味があるのか?
やること終わってるのにみんなが帰るまで待つ意味は何か?

なんなら理論立てて、逆に言い詰めて人事に報告もできる。

でもその時の私はできなかった。
きっと自分に自信がなかったから。

他にもたくさん意地悪された。

資料探しにいって「どこですか?」って聞いたら、

2メートルくらいある本棚を指差して、

「この端からあの端のどこか」

って、ニヤリとしながら返された。

今なら

「質問に答えてくれませんか?」

とキレ返せるけど(笑)

新卒の私にはできなかった。

表向きは外資なのに

この昭和臭ぷんぷんの内資体質と

頭おかしいおじさんが牛耳ってる部署の空気に絶望した。

半年以上そんな生活が続き、決めた。

アホらしい、辞めよう。

私の時間、こんなおっさんに付き合ってられん。

入る会社間違えた。

いや、他の部署はいい場所もあるらしい
(同期曰く)

でも、私はこの部署に配属されて、この生活。

うん、これは辞める流れだ。

いい大学でて、いい会社入って
保険はって生きてきたけど
ずーっとやりたかったことに挑戦するなら今だ!

そうだ、台湾で仕事を探して働こう!


そうしてあっという間に辞表を出し、

親にも人事に散々止められるも

一度決めたら突っ走るタイプの私は

さらっと台湾にいきましたとさ。

そして、この生活は後の私を

何倍も強く、優しく、たくましくパワーアップさせてくれた。

心が温まる経験を沢山したぶん、人に寛容に、優しくなれた。

文化が違う国で言葉もわからず生きていくことでタフにもなれた。

親と離れて暮らすことで親のありがたみもわかった。

日本という国を外から見ることで、日本の良い部分を発見した。

丸裸で海外に飛び込んだことで、自分の強みも弱みも発見できた。

この経験がなかったら私は今、こんなふうに自信を持って生活できていないかもしれない。

なので、言いたい。

パワハラおやじ、ありがとう。

もし会社が楽しかったら、私は辞めてないから。

私の人生の3年間をガラッと変えてくれた台湾生活のはじまりはじまり。

つづく…




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