マガジンのカバー画像

映画つれづれ4

204
運営しているクリエイター

2020年6月の記事一覧

外出自粛映画野郎「病院坂の首縊りの家」

外出自粛映画野郎「病院坂の首縊りの家」

私が映画にハマりはじめた1970年代という時期、世間を賑わせていたのが角川映画であり、横溝正史のミステリでした。

1976年に角川映画第1弾として公開された「犬神家の一族」が大ヒットすると、それまでは「しょせんはシロウトの映画作り」と思われていた角川映画は業界トップの勢いを見せ、同時に原作の横溝正史のミステリ小説は角川書店の稼ぎ頭となってベストセラーになりました。

あのころ、本屋に行くと、角川

もっとみる
外出自粛映画野郎「ウォリアーズ」

外出自粛映画野郎「ウォリアーズ」

夜のニューヨークを舞台に、ストリートギャングたちが繰り広げる壮絶な闘争と逃亡劇。

1979年に公開された「ウォリアーズ」は、こんな単純な話を要領よくまとめたアクションの小品……というのが公開当時の印象でした。実際のところ、それほど大きな話題性のある映画ではなく、日本公開も夏休み映画が終わった後の9月という、さほどいい時期ではなかったかと(アメリカ公開はその年の2月)

ところが、当時この映画を観

もっとみる
外出自粛映画野郎「インフェルノ」

外出自粛映画野郎「インフェルノ」

ダン・ブラウンの小説『ダ・ヴィンチ・コード』が2003年に発表され(邦訳は2004年発売)ベストセラーになったときには、すでに映画化は決まっていましたよね。近年の映画界では、売れそうな本の映画化権は発売前から押さえるのが普通ですから(映画は2006年に公開)

そんな原作をいち早く読んでいた私ですが、映画にはなんとなく乗り遅れて、観たのはだいぶん後でした。ゼロ年代の私は、子どもが小さかったこともあ

もっとみる
外出自粛映画野郎「サイコ」

外出自粛映画野郎「サイコ」

はい、ご想像どおり、先日NHKのBSで放送されたので、ひさしぶりに観ました。そういえばこれのソフト、持ってなかったかも。

ある世代より上の人には、映画監督としては圧倒的な知名度を持っていたアルフレッド・ヒッチコック監督。なぜかというと、たぶんテレビで「ヒッチコック劇場」が放送されていたからでしょうね。名前だけでなく風貌も知れていたのは、番組の前後にご本人が登場していたから。

そんなヒッチコック

もっとみる
外出自粛映画野郎「007/ロシアより愛をこめて」

外出自粛映画野郎「007/ロシアより愛をこめて」

緊急事態が解除されたと思いきや、またまた感染者が増えたり、クラスタが発生したり、アラートが発動されたりと、いっこうに落ち着かないので、外出自粛続行で映画を観続けていきます。

と、これくらい連続して映画を観ていると、どうしたって「007」の1本くらいは観ることになりますよね。なにしろ私は007マニアですから。

というわけで、シリーズ初期の傑作(といっても、初期のショーン・コネリー007は傑作ばか

もっとみる