マガジンのカバー画像

映画つれづれ4

202
運営しているクリエイター

2018年10月の記事一覧

未発売映画劇場「サント対犯罪王」

未発売映画劇場「サント対犯罪王」

サント映画第5弾。「犯罪王」といえば、ドクトル・マブゼでしょ。サントと怪人マブゼ博士の激突!(もちろん違います)

原題は「Santo contra el Rey del Crimen」 1962年の11月30日にメキシコで公開されている。

前作の「サント対女吸血鬼軍団」が10月11日の公開だから、わずかにひと月あまりの違いでしかない。ここに少々問題があるのだが、ま、その点はのちほど。

ストー

もっとみる
500円映画劇場「エアポート2001」

500円映画劇場「エアポート2001」

「エアポート2001」だから、つまりは21世紀最初のエアポート・シリーズ……ではないですね。そもそもこれ2000年のTVムービーですから。じゃあ、20世紀最後のエアポートかって? そもそも原題が「Nowhere to Land」なんだから、べつにエアポート・シリーズじゃないですよ。ま、そのへんは、こちらをご覧ください→「エアポート一族の陰謀」

2000年の作品ですが、画面サイズはブラウン管サイズ

もっとみる
500円映画劇場「ノーウェイ・アップ」

500円映画劇場「ノーウェイ・アップ」

これは21世紀の「激突!」だ!!

DVDジャケットの裏に躍るメインコピーがこれだ。

前回「激突2006」でタイヘンなものを見たばかりなのに、またしても「激突!」ですか、そうですか。

スティーヴン・スピルバーグ監督の出世作である「激突!」って、それだけインパクトのある作品だったんだな。しかし、かなり究極的に絞り込んだサスペンスである「激突!」は、そうそう真似できるものじゃない。なのに、真似した

もっとみる
未発売映画劇場「ワンス・アポン・ア・タイム2/黃飛鴻傳・續集」

未発売映画劇場「ワンス・アポン・ア・タイム2/黃飛鴻傳・續集」

前にこの未発売映画劇場で見た、決定版・關德興(クワン・タッヒン)による黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)シリーズの歴史的第1作「ワンス・アポン・ア・タイム/黃飛鴻傳」

これが大ヒットしたので、そこは世の東西、今昔を問わず、映画屋さんの発想は同じ。さっそく続編が作られる。

ということで、翌年には「黃飛鴻傳第三集:血戰流花橋」が公開された。

前回も触れたように、前作は香港では上集・下集(日本風にいえ

もっとみる
500円映画劇場「激突2006」

500円映画劇場「激突2006」

断わるまでもないと思うけど、スティーヴン・スピルバーグの出世作「激突!」とはなんの関係もないし、2006年の作品でもない。原題は「Speed Demon」2003年の作品。

まあこのへんは500円映画業界の常識。問題は玉石混交(ほとんど石)のこの業界で、少しはましな中身の作品だったかどうかだ。

判定は明確。「今回も、石」 それも粒のそろっていないクズ石(笑)

これまでに、けっこうたくさんの「

もっとみる
未発売映画劇場「サント対女吸血鬼軍団」

未発売映画劇場「サント対女吸血鬼軍団」

メキシコ・ファンタスティック映画の底なし沼を行く企画、いよいよ大物の登場です。サント映画第4弾。日本ではやはり完全未公開。

1962年10月11日にメキシコ・シティで封切られた「Santo contra las mujeres vampiro」 もうタイトルそのまんまの内容。ですが、大ヒットしてサント映画の市場価値を定めた作品なんだとか。

メキシコの、とある古城の地下で、女吸血鬼の一団が200

もっとみる
未発売映画劇場「1953年の冷たい夏」

未発売映画劇場「1953年の冷たい夏」

きみはモス・フィルムを見たか?

今回は、こちら【↑】 にも書いた、いまはなきソビエト連邦の国営映画会社、モス・フィルムの作品のひとつ。

なんとなく私が抱いていたモス・フィルムのイメージである、長くて重くてツマラナイ超大作とは、またまったく違う作品だ。

原題は「Холодное лето пятьдесят третьего…」 当たり前だが、ロシア語。「53年の寒い夏」といった意味らしい。英

もっとみる