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『ビジネスで使ってみたい英語!: a level playing field(公平に機会が与えられる場)』

9/18に、アメリカ連邦最高裁判事のルース・ベイダー・ギンズバーグが亡くなられました。判事というお堅い職業にあり、おばあちゃんという年齢ながらも、ラッパーNotorious B.I.G.をもじってNotorious R.B.G.とニックネームがつき、絵本Tシャツマグカップ、さらには映画まで作られ、ポップカルチャーにもなっていました。それは彼女のめっちゃくちゃ機知に富み、チャーミングなコメントをする性格から来ていたのでしょう。

彼女は高齢になっても運動をしていて、パーソナルトレーナーをつけていました。彼女のお葬式では、トレーナーが棺の前で3回腕立て伏せをして弔意を表してます。

厳かな雰囲気の中での腕立て伏せ・・・そして顔色を変えないガードマン・・・(笑)。こういうの、RGB大好きだろうなと思います。(日本でも画像が見えるでしょうか?)

R.B.G.は、女性の立場を向上させるのに尽くした方リベラル派の方でした。女性にも公平に機会が与えられるべきである、と。

「公平に機会が与えられる場」として、a level playing fieldという表現があります。この場合のlevelは「水平な」「平らな」という意味の形容詞です。

A level playing field : a situation in which everyone has a fair and equal chance of succeeding.

サッカーなどの競技場で、一つのゴールから他方のゴールに向かって傾斜がついていたら、公平とは言えません。なので、水平な競技場とは、どちらのチームにとっても公平な機会が与えられる場でプレーできることを意味します。

Our society is still not providing a level playing field in terms of opportunities for women.
私たちの社会は、女性の機会という意味ではまだ公平に活躍できる場とはなっていない。


トランプは次に判事になる人を推薦していますが、保守派で妊娠中絶を違法とするエイミー・コニー・バレットを推しているため、大きな議論の的となっています。(もちろん争点は中絶だけではないのですが!)

アメリカでは日本よりも中絶が難しく、それはキリスト教の宗教的背景が強くあるためです。私は3番目の娘を妊娠中に受けた検査で「染色体異常の可能性がある」と言う結果が出たことがあり、産婦人科医に「これってどういう意味なんでしょう。私にはどんなオプションがあるんでしょうか?」と聞いたことがありますが、「中絶するには遅すぎる。この結果の意味するところは、つまり心の準備をするということですね」と言われました。近年さらに保守傾向が高まり、中絶が認められる期間が短くなり、中絶手術を行うクリニックの数も減っています。一部の州では赤ちゃんの心音が確認できたらもう中絶できなくなっています。

個人的には、どんな女性も中絶手術なんて受けずに済むならそのほうがいいと心より思います。が、かといって中絶を選択する権利はない(違法である)と国に決められるのには反対です。

The argument was it's her right to decide either way, her right to decide whether or not to bear a child.... This is something central to a woman's life, to her dignity. It's a decision that she must make for herself. And when Government controls that decision for her, she's being treated as less than a fully adult human responsible for her own choices.
子供を産むかどうかは女性の生き方と尊厳にとって核心的な決断です。それはその女性本人が自らのために決断すべきことなのです。その決断を政府が女性にかわって行うならば、その女性は、自らの選択に責任を負うべき成熟した大人として扱われていないということにほかなりません。
-R.B.G.

ただ、アメリカの場合、養子縁組が活発なため、産んだ子を養子にもらってくれる人は多くいます。特に親の身元がはっきりしていて学歴が高いと引く手あまたのようです。

そこがまた、一つの扉が閉じられたかと思えば、また別の扉が開くということなのでしょう。

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