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スウィート・ヒアアフターを読んで

えっくすで読書感想文は苦手だと話してすぐに読書感想文を書くという図太い神経をしています💦
感想文と言っても加減がわからないのでネタバレと感じるところもあるかもなので読む予定の人は見ないでくださいね。

吉本ばななさんの著書で2011年に発行されているのですが、うちの町の図書館に寄贈されたらしく、新刊・おすすめコーナーに置いてありました。

この本に限らず、吉本ばななさんの本は読んでいる時(私の表現だと本という海の中に浸水とか潜水している時)にとても多幸感というか幸せな気持ちになれることが多いです。

登場人物たちの優しく温かい言葉だったり、仕草や表情、そして本そのものから伝わるバイブスなのかな?

話は戻って、このお話は交通事故であの世とこの世の境目にいった主人公が、死んでいる様な生きている様な状態(現実では朝起きて走りに行って、亡くなった恋人の作品を管理して夜は飲みに行くという現実的に生きているけれど心も体もどこかまだ戻ってきてない感じ)の時のお話で、飲み屋のマスターに

きっと事故でまぶいを落としてきたんだね。

スウィート・ヒアアフター

と言われている時期のお話です。
事故以前からの繋がりや事故の後の出会い(人も幽霊も含む)から最後にはまぶいを拾いに行って、新しくはじまっていく感じで終わります。

圧倒的な生と死の力に触れて、確かに全てがちっぽけに思えたけれど、それだけでもない。
こんなに美しいものの中で、醜いことを考える自由がある。美しい店には必ずごみ捨て場もあり、いやな客もいる。お酒を飲んだら気持ちよく酔えるが、飲み過ぎたら地獄を見る。いつでも天国があれば同じ分量の地獄も必ずひそんでいる。
両方あることをぐっとかみしめながら、身軽に旅をする……みっともなくあがきながら、鼻に水が入ってげぇげぇ吐いたりしながら、骨折したり寝込んだり呪いの言葉を吐いたりしながら、それでもバランスよくなにかを見ることができる瞬間が訪れることを目指して……その全部があるこの地上の大きさの中にしばし身を置けることを、あまりにも贅沢だと単純に思ったのだ。

スウィート・ヒアアフター

この、引用した部分の感覚を日々の生活の中で忘れてしまいがちだけれど、時々でもいいから思い出したいと思う。

ベクトルの向きがが異なるだけのモノごとをその中にいて気が付かずに振り回されるのではなくそのベクトルの棒が見える高さまで行ければ好き⬆️嫌い⬇️とか美しい↗️醜い↙️を丸ごと愛せるのだろうなぁって。そう言った感覚を思い出させてくれるそんな本だと感じています☺️思い出すなのか知るなのかはちょっと私にはわからないのですが、思い出すがしっくりくる気がします。

感想文としては短いし大丈夫なのか分かりませんが終わります。

ぜひ、興味を持った人は読んでみてください😆



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