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松本 淳 さんの投稿で
アリストテレスの言葉の引用を
目にしました。

『将来のために
今を犠牲にするのではなく、
今この瞬間、本当に
やりたいことをやるべきだ』

アリストテレスは、古代ギリシアの人。
かなり有名な哲学者で
いいことを言っている人です。
今現在でも、そのまま通用する
(こちらの参考文献もぜひ)↓

彼は、「将来の目的を最優先にした行為」を
「キーネーシス(運動)的な行為」と呼び、
「将来の目的を度外視し、
今この瞬間に集中する行為」を
「エネルゲイア(現実活動態)的な行為」
呼んでいます。

エネルゲイア…。
「エネルギー」の語源の言葉です。

今ここに集中する。
未来から逆算するのではなく。
それが良い未来をもたらす、
ということは往々にしてあります。

未来を最優先にして
今を犠牲にする。
それが逆に悪い未来をもたらす、
ということも往々にしてあります。

例えば、受験勉強。
「合格しさえすればバラ色だから!」
と、今やりたいことを犠牲にして
ひたすら合格だけのためのことをする。
もちろんそれが
「今この瞬間に集中する」
すなわちエネルゲイア的なものにまで
なっているのであれば、問題なし。

しかし
「将来の目的だけを最優先する」
すなわちキーネーシス的なもので
あったらどうでしょうか?
当然、なかなか勉強に身は入りません。
またたとえ合格しても
「思うてたんと違う」となって
逆に不幸になることもある。
本当に今、やるべきことは何か?
自分の中でエネルギーを生み出すための
内省が欠かせないのです。

ジブリ映画の『耳をすませば』では
受験勉強をそっちのけにして
主人公の雫は小説を書きます。
いま、必要なことだから、と。
それを完全燃焼させたことで、
おそらく彼女は受験勉強にも
エネルゲイア的に向かえたでしょう。

夏の甲子園、高校野球もそう。
受験生だからといって
三年生の5月に野球部を辞める
人はあまりいない。
最後の夏までやり切って、
エネルゲイア的にやり切って、
そこから切り替えて受験勉強に
向かった方が、良い結果が
出ることも多いと言います
(最近はコロナ関連で、辞退などの
辛いニュースも聞くので、
本当に心が痛いのですが…)。

過去~現在~未来の中で、
いま動かせるのは現在のみ。

過去に溺れすぎたり
未来に遊びすぎたりするのは
現在を疎かにすることにも
つながってしまいます。
現在につなげてこその
過去、未来ではないでしょうか。

現在、やることをやってこそ
過去も輝き、未来にも活かせる。
そんなことを、考えました。

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