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『幸』せ、という漢字の中には
十と十の数字がある。
上と下とで釣り合っている。

それなのに、
誰かの幸せのために!と
自分の幸せを一にして
他人の幸せを十にする人がいる。

そうなると…
『辛』くなる、と思う。
だんだん、つらくなる。
人生の味が、からくなる。
ココイチの十辛のように…。

自分の幸せあってこその
他人の幸せ、では?
他人の幸せこそが自分の幸せ、
と心の底から思える修道士や
スーパーなボランティア精神
でもない限りは。

これはビジネスでも言える。

自分も相手も、十の良いことが
あってこその商売繁盛ではないか。

買い手は十の商品を得る、
売り手は十の利益を得る。
それこそが快いビジネス。

ただしこの憂き世の中は
そんなのばかりでないですよね。

十を与えたのに一しか得られない、
または一の商品で十のボロ儲け、
そんなビジネスは無数にある。
勝つか負けるか。
勝ったら相手を徹底的に破壊。

ただ、そういうことを続けると
いつしか立ち行かなくなる。
店は潰れて、さら地になる。
『土』に還ってしまう、と思う。
十と一、だから。

ここでちょっとだけ歴史の例を
ヒストジオっぽく挙げてみたい。

…古代の地中海には
カルタゴという国があった。
ローマと覇権を争い、
ついには敗れ、滅亡した。

カルタゴは経済大国で、
海洋国家だった。
どこかの国みたいですね。
ハンニバルという英雄が現れて
ローマに痛い目を合わせた
こともあった。

ただしカルタゴはやり過ぎた。
ライバルのローマに対しては
共存共栄の落とし所を探さずに
たびたび戦争をすることで
敵愾心を募らせていった。

『カルタゴ、滅ぶべし!』

ローマの政治家はたびたび
この言葉を口にして
カルタゴを攻めた、という。

最終的にローマ軍によって
カルタゴは街を焼かれ、
二度と復活しないようにと
塩までまかれた、という。
文字通り『土』に還ったのだ
(その後、カエサル達によって
復興され、ローマ帝国の中での
大都市になりますが)。

…読者の皆様は、いかがですか?
カルタゴになってませんか?

自分が十さえ得られれば
相手が一でも知らんぷり。
そんな方は少ない、とは思う。

ただ、相手が十ならば
自分は一でもいい、
という謙虚過ぎる方は
いるかもしれない、とも思う。
ただカルタゴも、ローマの実力を
見誤って、滅亡した。

お互いが十になる方法をこそ、
模索したい。

漢数字の十は、プラスにつながる。
『◯◯、滅ぶべし!』と
自分や他人を下げるのではなく、
お互いにプラスになる
方法を探すこと。

これこそが、大事ではないだろうか。

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