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シロクマ文芸部 勝手に参加作💞

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小牧幸助さんのお題に従って書く『シロクマ文芸部』参加作を集めました! 140字、2000字の短編、4000字の短編、俳句、短歌などなど。 サクッと読めるがじわる、お買い得スルメの…
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記事一覧

「風のいろオリオンの尾を引きてゆくーー」ヒスイの秋短歌

風の色、はある日突然変わる。 これは比喩でも何でもなく、匂いでわかるんですよ、ヒスイは(笑) かねてより、あまりの嗅覚の良さに「イナゴの鼻」と呼ばれているヒスイです。 夕暮れ時、道を歩いていて、料理の匂いがしてくるでしょ。 それを歩きながら 「ここは生姜焼き、ここはソース焼きそば、ここはちらし寿司、ここは野菜天ぷら!」と勝手に予想していました。 ・・・お腹空いてたのよ(笑) で、だいたいあってたと思う。 かくの如く、鼻の良いヒスイですので、 季節の変化は、匂いで知ります

「『懐かしい』言わぬ夫の肩ごしにーー」ヒスイの初秋短歌+シロクマ文芸部

「『懐かしい』言わぬ夫の肩ごしに 楕円かけゆく緑のピッチ」ヒスイ (『なつかしい』 いわぬおっとの かたごしに だえんかけゆく みどりのピッチ) なんとなんとなんと! 新生ジャパン、サモアに勝ったじゃないですか! 世界ランキングの14位と13位。 互角の勝負、のように見えますが これは日本が、このところがんばってランキングを上げたために 肉薄しているように見えるだけ。 これまでの戦歴は 通算、7勝12敗で、日本が大きく負け越している。 どうなるんかなーって ドキドキしなが

「レモンからのぞく果肉よーー」ヒスイの夏短歌

『レモンからのぞく果肉よ不透明 天に透かして夏恋おわる』ヒスイ ・・・さっきまで、マンションの駐車場に迷い込んだ子猫確保のため、 1時間ほどがんばっておりました。 が。 ノラ子猫、警戒心が強く、チュールにも反応せず。 ああ、ヒスイの今夜の猫恋はおわったよ・・・ うちにくれば、のんべんだらりの生活が、待っているのになあ・・・ なぜ逃げるのだ(笑)。 ヒスイの愛猫・ウルシちゃん。 子猫の声が聞こえるので、そわそわしております。 さっきから、ちょっと恨みっぽい目で見ており

「8/32のヒスイより」

「流れ星まつ秒針の疾く疾く  ふたりでひとつ星空とじる」ヒスイ (ながれぼし まつびょうしん のとくとく  ふたりでひとつ ほしぞらとじる) 画像は泥辺五郎様よりお借りしております。 ・・・たいへんなのである。 ヒスイは、毎月の月末を一番大事にしている。 なぜなら、noteステッチ部のご報告日だからだ! ヒスイ日記をご覧の皆さまはよくごぞんじのように、 ヒスイと、はそやmちゃんは、いかにドンケツにご報告を出すかで 血で血を争うバトルを繰り広げている。 なのに。 何で

「水が出る。神がきた」ヒスイのシロクマ文芸部

今朝の月給明細は ¥*1万7410。 一人フリーランスとしては、マアマアの稼ぎだ。 だが、ヒスイを甘く見てもらっちゃ困る。 いくら入ってきても、瞬時に使えるのがヒスイなのだ! ビバ無駄づかい♡ あー、このお金、何に使おう。 秋物のお洋服、ブーツ、帽子、ストール、映画、お芝居・・・楽しいな。 こんな事を言っていたら、罰が当たった・・・ 先日から、同居人ケロリンが 「あのさ、洗面台まわりに水が出てね?」 「えー?」 しかし、どんなことも目の前で決壊するまで放置しておくのがワ

「花火と手さぐり君とのーー」ヒスイの夏俳句+シロクマ文芸部

「花火と手さぐり君との境目よ」ヒスイ (はなびとてさぐり きみとのさかいめよ) 花火、が季語なので、 今日は俳句にしました。 下に七七をつけて、短歌にするか?とも思いましたが これは余分をつけたくないな、と言う感じがしました。 こうやって、 『あともうちょっと』をつけるか、つけないか。 けっこう悩む所です。 文章は、まだいい。 つけるかつけないか。 つけたところで、削れるから。 画は、困る。 つけたくなる。どうしても。 手がけいれんしそうなほどに、あともう一本、もう

「夏の雲わき立ち上がり白強くーー」ヒスイの夏短歌+シロクマ文芸部

「夏の雲わき立ち上がり白強く   きみの言葉の薄さ包みて」ヒスイ (なつのくも わきたちあがり しろつよく   きみのことばの うすさつつみて) 夏雲は勢いよく盛り上がっているのが大好きです。 入道雲ですね。 あれがたつと、夏だなあと思う。 ヒスイは暑いのが嫌いなので、 夏はあんまり好きじゃないのですが、 あの入道雲の、沸き立つ感じは 「うらうら、おまえらも元気で生きろよ!」って 言われている感じがして、とても好きです。 今年の夏は酷暑で、 酷暑で。 もう家から出た

「風鈴と君よ煽れよ熱風のーー」ヒスイの夏短歌+シロクマ文芸部

「風鈴と君よ煽れよ熱風の ゆきつく先に空っぽの恋」ヒスイ (ふうりんと きみよあおれよ ねっぷうの  ゆきつくさきに からっぽのこい) 夏の恋ほど高濃度で 夏の恋ほどハイスピードで最高点へ駆け上がるものは 他にない気がします。 一気に行くからうつくしく、 一気に行くから、手に入らない。 それでいいってものも、あるのね。 このところ 『作りこみすぎた作品』ばかり目にすることがあって ちょっと、胃もたれがしてます。 あ、脳で処理するから、脳もたれ? いやいや、皮膚感覚

「かき氷おちるシロップ一滴のーー」ヒスイの夏恋短歌

「かき氷おちるシロップ一滴の 青けざやかに君の影たつ」ヒスイ (かきごおり おちるシロップ いってきの   あおけざやかに きみのかげたつ) 子供のころ、かき氷のシロップは 青、赤、黄色と鮮やかで、 どれにするか、本気で迷ったものでした。 ちょっと大きくなって、大人から 「あれは、ぜんぶ同じ味で、色が違うだけだよ」と教えられて 世界は何て 嘘つきなんだろうと 泣きながら思ったものでした。 そういえばあれが、 ヒスイが世界を疑い始めた 最初の瞬間であったなと(笑) い

「海の日を忘れていたな貴方ごとーー」ヒスイの夏短歌+シロクマ文芸部

「海の日を忘れていたな貴方ごと  波間にたたむ花火の匂い」ヒスイ (うみのひを わすれていたわ あなたごと   なみまにたたむ はなびのにおい) 夏の恋と言うのは、どうしてこう 一気にひらいて 一気に終わるんでしょう。 しかも終わり方が 花火の硝煙が鼻の奥に残っているみたいに すん、と 切ないのです。 ということで、かつて書いた短編を思い出しました。 ちゃっかり宣伝するヒスイ(笑) うわー、なつかしいなあ。 今読み返すと・・・ 読み返すと 直しててええええ!!(笑

「想定外、の日々。さば水煮缶の利用法」ヒスイのくだらねえ日常日記(やや怒り入り(笑))

今日のお話は「想定って、破られるためにあるのね・・・」です。 ヒスイは以前より、こちらの料理人を強く強く推しております。 ふらおさんのレシピは、簡単ですぐにできて、しかも失敗しない! ぜんぶおいしい!! という ぐうたら主婦ヒスイの夢を 冷凍して固めて、アイスにしたような方です。 そんなふらおさんが、またしてもクリーンヒットを放った! 作業は、卵にツナを入れて焼くだけ。 コクだし&味付けにマヨネーズをプラスするのがコツです。 これならヒスイでも失敗しない―! 大喜

「二匹とふたり、夏の夜は黄色で苦い」ヒスイの #シロクマ文芸部

夏の夜は、黄色だから、嫌いなのです。 夜は季節ごとに色が違う、なんていうと 他の人はびっくりした顔をします。 コイツ、何言ってんの?ていう感じで。 まあ、私だって、知り合いがいきなり、 「実は私、M27星雲人で」とか言い出したら 一歩引くと思う。 相手にわからないように、そっと引くと思う(笑) 気分はドン引きで。 でも、相手は本当にM27星人かもしれなくて、 晩ごはんにはいつも、月の石を食べているのかもしれなくて。 人の本当って、どこにあるか分からない、と私は思ってい

「明日は月曜、休むぞー!」ヒスイお休み日記 #シロクマ文芸部

月曜日、はお休みと決めています。 私はフリーで仕事をしているので、 休みは決めたい放題(笑) というか、仕事の納期に従って動いているので 曜日はあまり、関係がないのですよ。 とはいえ、この1年ほどは 同居人が会社員になったので かえって 月曜日、は「一人で思いっきりだらける日」になりました。 そんなもん、平日の昼間は全部やすみだろ!と言われそうですが、 平日の昼間って、意外と忙しいのです。 宅急便はくるし、実家へ帰らなきゃいけない用事はできるし、 電気代やガス代を払い

「へんねしの真珠あおじろく」ヒスイのシロクマ文芸部

「紫陽花を従えて立つ伯母の耳 へんねしの真珠あおじろく揺れ」ヒスイ 今日の短歌には、ちょっと説明がいると思う。 とくに「へんねし」という古い言葉です。 へんねし、というのは、「ねたむ、嫉妬する、すねる」という意味。 関西エリアうまれで、 あんまり若くない人にしか、もう通用しないかもしれない(笑) いまではもう、あまり普通には 使わないんじゃないかな。 が、私の子ども時代には、まだかろうじて、 古い家の人は使っていたような気がする。 うちは、家系が多少ややこしくて、