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「かき氷おちるシロップ一滴のーー」ヒスイの夏恋短歌

「かき氷おちるシロップ一滴の
青けざやかに君の影たつ」ヒスイ
(かきごおり おちるシロップ いってきの
  あおけざやかに きみのかげたつ)

子供のころ、かき氷のシロップは
青、赤、黄色と鮮やかで、
どれにするか、本気で迷ったものでした。

ちょっと大きくなって、大人から
「あれは、ぜんぶ同じ味で、色が違うだけだよ」と教えられて
世界は何て
嘘つきなんだろうと

泣きながら思ったものでした。

そういえばあれが、
ヒスイが世界を疑い始めた
最初の瞬間であったなと(笑)

いまも夜店の鮮やかなシロップを前に
迷いながら考えるのです。

このあおが、こんなに鮮やかでなければ
騙されることもなかったのに。

あの恋が、あんなにろくでもなく終わらなければ、
騙されてやってもよかったのに。

青いシロップほど
ヒスイをだましてくれる男にはなかなか出会えませんでした(笑)

「かき氷おちるシロップ一滴の
  青けざやかに君の影よぶ」ヒスイ


本日は、小牧幸助さんの #シロクマ文芸部  に参加しています。


まいにち暑いですね。
みなさまもどうぞ
かき氷のシロップにだまされませんように。

あれは
夏にだけ存在する甘さなのです(笑)

ヒスイのシロクマ文芸部はここで読めます。
ヘッダーは はそやⅿ画伯に借りっぱなし(笑)


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