見出し画像

さくらもゆに興味がある人へ(ネタバレ無し)

『さくら、もゆ。-as the Night's, Reincarnation-』
発売5周年おめでとうございます!!!!!


この記事では、さくらもゆに興味がある方、そして購入を検討している方に知っておいてほしいこと、さくらもゆのリアルを伝えたい。
そして評価が真っ二つに割れるこの作品、それはなぜなのかを少し考えてみました。


さくら、もゆ。は、私にとっての最幸の出逢いであり、宝物のような作品です。
きっかけはX(旧Twitter)でした。
たぶん。もうあまり覚えていないけれど。
2022年の9月~10月頃。
「さくら、もゆ。はじめよう!キャンペーン2」として、公式のFAVORITEさんがポスト(ツイート)しているのを偶然見かけ、興味を持ったのでとりあえずさくらもゆのOPムービーを。

・・・?!?!!?!??!?!?!
これ絶対に好きなやつだと確信。
その後さくらもゆ公式HPであらすじなどを読み、その世界観に魅力を感じた私は即、ソフマップに足を運んで購入しました。
なお、さくらもゆという作品の存在自体は前々から知っており、人を選ぶが間違いなく傑作であるという噂を耳にしていました。
この噂は正しかった。

他の積みゲーを消化したり、リアルが忙しくてなかなか時間が取れなかった私は、購入から約半年後の2023年の3月に始めました。
それから一か月ほどかけて完走しましたが、その物語を正しく理解できたとは到底思えなかったので、他の方の考察ブログなどを読んで理解を深めました。それから期間を開け2周3周してその面白さを存分に味わい、ノベルゲームとしての、物語としての完成度の高さに衝撃を受けました。

ここまでが私とさくらもゆの馴れ初めとこれまでの関係(?笑)のざっくりとした説明。

__________________

私のノベルゲーム作品の評価基準は、主にシナリオ、音楽、絵です。
これらはノベルゲームならではの3大要素ともいえ、非常に重視しています。
ただ、その評価の根本にあるのは、感情を、心をどれほど揺さぶってくるかであり、感情移入するためのサポートとしてこれらの要素はどれも欠かせないと考えています。


さて、名作と呼ばれるものを中心にこれまで50作品ほどプレイしてきた私ですが、この3大要素がすべて高評価の作品は『Summer Pockets REFLECTION BLUE』(以下、サマポケ)だけでした。さくらもゆをやるまでは。

サマポケが泣きゲーKeyの代表作に相応しい高クオリティの泣きゲーであるなら、さくらもゆは自然と泣けてしまう“本物”のシナリオゲーです。
両作品とも、音楽と絵が素晴らしく、これ以上ないほど作品にマッチしていました。
けれどもシナリオに大きな違いがあります。

サマポケは泣きに主眼を置いているため、泣きをいかに演出するかという工夫が凝っているのに加え、日常シーンもついくすっと笑ってしまう、読んでいて飽きない総合的に優れたシナリオで、誰にでも自信をもってオススメできる作品。

一方でさくらもゆは、一見難しくも感じられるファンタジー設定が次々と提示され(これにはもちろん意味があるのですが)、脳をフル回転させて理解しようと努めてもわからず、ずっともやもやしたまま読み進めていかなくてはならない辛さがある作品。
ただ、最後まで読むことができれば、多くの人が感動し、涙し、このシナリオの(良い意味での)ヤバさを感じられるようになっています。
(最後まで読むことができればといいましたが、さくらもゆの個別√は他のシナリオゲーのグランド√級であると評判ですので、この作品のグランド√の最後までいかずとも心に残る作品になるかも。)
お話の世界観の解像度・規模がまるで違う、あまりにも複雑かつ壮大であるがゆえに、それを理解するのに他の作品をやるとき以上に努力が求められる。
だから正直、誰に対してもはオススメしづらいのです。


この作品に合う合わないがあるというのは、物語を読む経験がこれまでどれほどあるかに加え、物語に何を求めているかというスタンスの違いによるものと言えるでしょう。
気軽に(少し印象の悪い言い方をすれば暇つぶし感覚で)物語を読みたい人からすると、この作品には苦痛を感じてしまうかも。そうなる可能性が高い。
わかりやすいという意味で読者に優しい物語ではないから。
またどちらかというとキャラゲー(キャラの魅力を掘り下げた作品、キャラ重視)が好きな人は、そのままのノリでこの作品に触れると痛い目を見るかもしれないです。

一方で本当に深く心に残るお話を求めている人にとっては、さくらもゆは他のどんな物語よりも胸を打ち、宝物のような存在になりえます。出逢えてよかったと感じる。優しい気持ちになれる。誇張抜きにそれほど優れた作品です。


さくらもゆの何が凄かったのか、良かったか。
それは実際にプレイした人によって変わると思います。
これはやってみないとわからない。
説明もなかなか上手くできない。
というか、何を言っても若干ネタバレになってしまうような気がする。
だから私としては、全てです!という一言で今回は済ませます(笑)

一方で、明確に残念といえる点ならばあります。
まぁそれを考慮しても私からすると±で圧倒的に+に触れましたが。
-にふれるであろう原因は以下の4つです。

①   抽象的な言葉と情報量の多さ
 これはこの作品に欠かせないのでしょうがないところではある。
 読者の想像力と記憶力が必要になる。
②    唐突な場面転換の多さ
 いつ、どこで、誰の話をしているのかが分かりずらく、混乱してしまうことがよくある。①と共に、物語の理解を難しくしている要因。
③    冗長さ(くどさ)
 例えば、同じような内容の話を別の表現で何度も繰り返す。これはこの作品の良さともいえるのですが、あまりにもくどすぎると感じる人が多いようです。おそらく途中でギブアップしてしまう1番の原因。
④    誤字脱字の多さ
 個人的にはこれが一番残念。大事なシーンでもこういうのがあるのでかなり致命的。直してほしいなぁ。

これら(④以外)はさくらもゆ独特の雰囲気を作り上げている良さとも言えるのですが、多くの人にとって高いハードルになっていることは間違いないです。
きつくて序盤で読むのをやめてしまう人がいれば、全く気にならずに楽しめる人もいるだろうとは思います。
このハードルを飛び越えられた人が、これまでにないほどの感動を受け、そして大切な何かを得ることができます。

これら欠点の辛さは、私にもよくわかります。
欠点を和らげる方法、最後まで読み切るコツは、
・細かくメモを取りながら読み進めること
・休み休み読み進める(長時間続けてプレイしない)こと
です。覚えておいてください。
↓詳しくはこちら!


今年中にできればさくらもゆをプレイする人の理解の助けになるような記事を書きたいなと思っています。
場面ごとに区切ってこれまでの内容を整理したものを読みながら進めることができれば、この作品へのハードルの高さを下げることができると考えています。
多くの人がこの作品に触れて、その魅力を余すことなく享受することができれば、これ以上幸せなことはないですよね。

_________________________________

追記  〈ネタバレ注意〉 
共通の内容のみですが記事が完成しました。理解の助けにしてください。

_________________________________


さて、少し話は変わって、さくらもゆの購入についてです。
さくらもゆはPC版(パッケージ版とDL版)、CS版(PlayStation 4/Nintendo Switch)がありますが、結論から言うとどれでも良いです。
おそらくこれらの違いはPC版にあるR18シーンがCS版にはないということくらいです。
シナリオ重視のノベルゲームにおいては、R18シーンはない方がむしろ物語に集中できて良いという意見もあります。
さくらもゆの場合、あったらあったで良いけれど、絶対に必要だとは思えませんでした。

また、ノベルゲームを嗜む方は全員金欠で困っており(失礼)、新品で買うか中古で買うか迷ってしまうかもしれませんが、価格はほとんど変わりませんのでぜひとも新品で買いましょう。
一つ注意点として、もしPC版を購入したなら、公式にパッチ(アップデートファイル)が出ているのでプレイ前に必ずあててください。あてるとセーブデータが消えてしまうので必ずプレイ前に。


最後に。私の駄文をここまですらすらと読むことのできたあなたにはさくらもゆを読み切る素質があります(適当)。さくらもゆに興味を持ったあなたが、これをきっかけにやってみようと強く思ってもらえたならば幸いです。

(↓私が作成した紹介画像です。良ければ読んでみてね!)


まだやってみるか迷われている方には、より詳細なこちらの方のレビューもオススメです(微ネタバレあり)。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?